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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」(後編)
【第11回】小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談

鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」(後編)

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前編はこちら中編はこちら

──あの、もう一度幸せの話をしてもいいですか?

 えー。もういいんじゃないかな。

──この先、こんなんでちゃんと真っ当に生きていけるのかな、とか不安で。

 それは今が真っ当なんじゃないですか? 「真っ当に生きたい」って言ってる人って、「真っ当に生きてると思われたくない」人です。

──……わ! すごい! そうかもしれないです! 

 だからそのままでいいんです。

──なるほど。鳥居さん、深いです! ありがとうございます!

 うん。……わたしが不快だ!?

──違いますよ! 話を戻して、今回はワースト編とベスト編が出るわけですけどもDVDのアピールを……。

 『表ワースト』と『裏ベスト』でしょ。プラマイゼロなの。

──あ、はい、すみません。ではまず『裏ベスト』のお話を……。

 ふーん、ブタペスト。

──え?

 ブタペストです。

──いや、あ、裏ベストです。

 アラベスクです。

──アラベ……?

 ホロコースト。

──はい。

 アスベスト。

──いろいろと問題ですね。

 タイトルやっぱり『ホロコースト』と『アスベスト』にしよう。

──そんなDVD出ないですよ!

 ふふん。

──DVDではよく「鳥居ワールド」って言葉が使われることに憤ってましたね。

 ワールドなんて嫌だ!

──よく言われてますよね、「どこにあるんだよ!!」って。

 杉並区にあります。

──あ、意外と近いですね。

 うん、ふふ。

──やっぱり、そういう枠でくくられるのは嫌ですか?

 嫌です。だから、わたし、やんないだろうな、って思ってることをやりたい。だから最近、漫談もやったし。でも、やりたいと思ってやったから、もうやりたくない。すぐ飽きちゃうよ。だから今度はクレイアニメやりたいです。

──また極端に変わりましたね。楽しそうですが。

 うん、クレイアニメで、粘土を粘土のまま出すんです。それで『みにくいアヒルの子』をやるんです。でもぜんぶ、粘土は粘土だから。

──シュールですね。

 はい、それがわたしの命を守ってくれるんです。

──そこはベタですね。粘土じゃ死ぬと思いますけど……あっ話変わるんですが、DVDで言ってた、通販で買ったおっぱいの大きくなる薬って効いてますか?

 効いてないです、もう飲んでません。

──飽きましたか。

 飽きちゃった。なんかー、そんな必要かなー? って思った。

──まあ必要ではないですよね。

 確かに、昔、男の子に「お前の胸アスリートじゃね?」って言われたことありますけど。だからって、ねえ? いいじゃないですか。ねえ?

──ええ、おまえには関係ないよって感じですよね。

 ねえ? 「超気持ちいい!」(北島康介風)って。

──ふはっ! いい意味じゃないですか、もう。そりゃ必要ないわ。

 でしょ。

──あと、結婚について語られてる回もあったじゃないですか。普段あんまり生活感を出されないんで、そういうのを聞かれるのって、嫌じゃないですか?

 別にぜんぜん(足をブラブラさせながら)。でも、いっこあるのは、テレビとかに出て、「ほんとはラブラブでしょ?」って言われたときに、あーここはラブラブって言ったほうが面白いんだろうけど、そんなエピソードねえ! って思って。ほんとにそんな感じじゃないから、そういうときは変な顔してんだろうなーとか、思います。

──なるほど。ちなみにどういうタイミングで結婚しましたか? なんかこう、タイミングってあると思うんですよ、ここだ! みたいな。

 一番「今じゃねーだろ!」って思ったとき。

──えええ。

 ふふ、天邪鬼なんだね。

──DVDでも「好きな人ができてー家庭をつくってーっていうのがクソ食らえだ!!」って言ってましたね。

 はい! そんな感じです。

──そんな感じで、夫婦生活はうまいこと行くもんなんでしょうか?

 はい、夫婦生活は別にうまくいかなくても、自分ひとりが楽しけりゃいいんじゃないですかね。

──夫婦ってもっと大変なもんだと思ってました。通帳とかも共同で……。

 共同にしないですよ、自分で稼いだ金は自分のものだね、あっちが稼いだ金も、半分はわたしのものだね。

──あはは! ジャイアンですね。

 確かにねー、土管で歌ったりしちゃう。

──中島みゆきとかを。

 歌っちゃうー。

──カラオケ的なものとかは?

 行かなーい! そういうとこに行って金払って歌わなくても、別に、いつでも歌えるってことに気づいたんです!

──まちがいないです! 私もそうで、iPodとかももう聴く気しないですもんね。

 聴くよ。

──聴くんですか。なんか耳に入れたりするのがめんどくさくなっちゃって。

 そうそう、歌っちゃえばいいと思うよ、わたしだから、嘉門達夫の『替え歌メドレー2』とか、普通に歩きながら歌うよ! キャ~~ラメルひろたら箱だけ~~~♪(は~~るばるきたぜ函館~~~♪のメロディで熱唱)

──じゃあ仕事後は仲のいい人とかと。

 行きません!

──プライベートとかではどうですかね。

 行きません!

──学生時代の友人とかとは。

 いません!

──楽屋に呼ぶ人とか。

 いません! いません!

──あの~。

 いませんー、いーまーせーんー(泣)。

──完全に飽きてますよね。

 もう! あき竹城! よく分かるね!

──そこだけはすごく分かるようになりました! 今日はありがとうございました!

 はー、いっぱいしゃべった。それじゃ、良いお年をね。(対談時、2月)
(取材・構成=小明)

●鳥居みゆき(とりい・みゆき)
1981年、秋田県生まれ。07年前後に、白いパジャマでテディベアを抱えた「マサコ」キャラでブレイク。以降、テレビ、映画、ラジオなど幅広い活動を続けている。3月25日にDVD『鳥居みゆきの社交辞令でハイタッチ「表ワースト」編』『鳥居みゆきの社交辞令でハイタッチ「裏ベスト」編』(Contents League)発売。

●小明(あかり)
1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。
ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/

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最終更新:2018/12/19 15:05
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