バンダイを直撃!「リアル・ドラえもん・プロジェクト」ってどうなったの!?
#アニメ #ドラえもん #サブカルチャー
2010年までに本物のドラえもんを作る──今から約8年前、バンダイロボット研究所は、そんな夢のようなプランを発表していた。「リアル・ドリーム・ドラえもん」プロジェクトは、ロボット応用技術を開発しつつ、「ドラえもん」の具体化を目指すというもの。2010年までに二足歩行可能で、人間と高度なコミュニケーションをとれるロボットを開発することが目標とされていた。
そして、ついに迎えた2010年。いまだ「リアル・ドラえもん」の姿は目にしていないが、あのプロジェクトは一体どうなっているのだろうか。バンダイを直撃した。
「このプロジェクトは終了しておりますので、現在のところ『リアル・ドラえもん』を発売する予定はございません。今後のことは、まだ正式には申し上げられません」(バンダイ広報)
な……! まさかの終了宣言である。プロジェクトスタート当初、バンダイ研究所所長・芳賀義典氏はインタビュー取材に対し「2010年というターゲットは外していない」と自信たっぷりに語っていたのに……。
さりとて、バンダイ研究所も、この8年間ただ無為に時を過ごしていたわけではなかった。
04年3月には、プロジェクトの第一段階として「ドラえもん・ザ・ロボット」を発売。往年の声優・大山のぶ代氏の声で約750万語が収録され、会話機能を搭載したロボットだった。価格は1万9,800円と高額商品だったが、「約2万個を売り上げました」(同)という。
『ドラえもん』放送開始30周年となった昨年9月には、さらに進化したロボット「My ドラえもん」を発売。これには赤外線・近接センサー、光センサー、音響センサー、温度センサーが7カ所に搭載され、さらには「スキット」と呼ばれる感情分析型会話システムによって、ユーザーの言葉を「間合い」や「長さ」で分析、判断し、先代には不可能だった会話のキャッチボールが可能となっていた。また、目の部分には玩具としては初となるペーパー液晶が採用されており、会話の内容に合わせて喜怒哀楽を表現するという、まさに「ほぼ、リアル・ドラえもん」と呼ぶべきロボットだった。こちらの価格は3万1,500円とさらに高額だが、「発売半年で1万個を売り上げている」というから、ファンの「リアル・ドラえもん」に対する期待の高さがうかがえる。
結局、バンダイ研究所による「リアル・ドリーム・ドラえもん」プロジェクトはこの「My ドラえもん」を持って終了。その詳しい理由は「(広報では)分かりかねます」(同)とのことだったが、「今後も、ドラえもんという形にこだわらず、子どもたちに夢を与えるロボットを作っていきたい」(同)とのコメントもあった。
ホンダの「ASIMO」や産業技術総合研究所の女性型二足歩行ロボットなど、近年二足歩行ロボの開発が進んでいる。原作では、実際にドラえもんが誕生したのは西暦2112年9月3日。102年5カ月後の未来、この星には一体、どんなロボットが歩き回っているのだろうか。
こちらはCV:大山のぶ代
こちらはCV:水田わさび
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