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【元木昌彦の「週刊誌スクープ大賞」第37回】

押尾学に「殺人容疑」の可能性も……!? 捜査一課長の”不倫騒動”で明らかに

DSC_0769.jpg「週刊文春」3月25日号

●第37回(3月16日~3月23日発売号より)

第1位
「警視庁捜査一課長ニシさんとの『公舎不倫』6年」(「週刊文春」3月25日号)

第2位
「スクープ やっぱり県内だった!普天間基地移設『これが秘密交渉の全貌だ』」(「週刊現代」4月3日号)

第3位
「『ゴロカツ女』に外出禁止令!」(「AERA」3月29日号)

 週刊誌は庶民の憂さの捨てどころ。それほどのネタでもないのに、やたら「スクープ!」と声高に叫んだり、誰に対しても恫喝したり批判してばかりでは、飽きられてしまうこと当然である。

 と思っていたら、あの女性に優しい「AERA」がやってくれました。そうそう、この頃やたら増えたキャリーバッグを我が物顔にゴロゴロ引きずっている若い女。

 もともとキャリーバッグは、航空会社のキャビンアテンダントが、荷物をスチール製のキャリーに乗せて空港内を移動する姿にヒントを得てつくられたんだって。女性のキャビンアテンダント、いわゆるスッチーがキャリーを引きながら、空港内を闊歩する姿に憧れたもんだ。

 それが、3年ぐらい前から、国際線に持ち込める115センチ以内のタイプを女性が買って、町中を歩く姿が増え始めたそうだ。女性は特に、楽に運べるよう低い位置でキャリーを引く傾向があるので、最後方までの長さは最長156センチもある。

 満員電車にまで持ち込み、硬いバッグの表面が隣の人間に当たっているのに、携帯電話に夢中で気がつかないなど、被害を受けた人は多くいるはずだ。東京駅では、構内放送やポスターを貼って注意を呼びかけているそうだが、そんなの聞く耳を持たないだろうね。

 おまけに増えているのが「カツカツ」女。「ミュール」と呼ばれる、かかとを固定しない、ヒールの高さが7~8センチもあるサンダルがまき散らす騒音だ。こうした女が近くを通ると、簡易騒音計の数値は、地下鉄車内並みの80デシベル近くになるという。

 心臓の弱い私などには、歩く凶器になりえるのだ。「知らない人たちの中でどう振る舞うかについて、考えない、教えられない人が増えている。若い女性だけでなく全員がそうです」と「AERA」は書いているが、こうした日常のどこにでもある「不愉快」を取りあげ、庶民の溜飲を下げてくれるのも週刊誌の重要な役割である。

 第2位は「現代」。新聞で報道されはしたが、平野博文官房長官が普天間基地の移設先として「検討している」と話した、沖縄県内うるま市勝連沖。そこに人口島をつくって、米軍基地を移設する案を考えた、太田範雄沖縄商工会議所名誉会長への直撃インタビューだ。

 ここで問題になるのは、太田氏が「民主党にこの勝連沖案を提示したのは、鳩山政権が誕生した直後であった」と話していることだ。

 昨年の10月15日、小沢一郎幹事長に会い、この話をすると、小沢氏は「こんないいプランがあったとは知らなかった。ぜひ検討したい」と好意的な反応があり、1時間も太田氏の話を聴いてもいる。

 この計画は、海域を埋め立て、約300万坪の人工島をつくり、軍機の離着陸に必要な3,600mの滑走路を二本併設した基地を建設するというもの。

 太田氏は、これを沖縄経済の発展と自立のために、米軍が撤退したあとは物流や航空機などのメンテナンス拠点としたいと、大きな夢を描いている。

「おそらく近いうちに、勝連沖案が政府案として発表されるのではないかと思います。ある政府高官からは、そのような連絡をいただいております」(太田氏)

 平野官房長官の発言は、アドバルーンを上げて、沖縄県民の反応を見ようというのだろうが、報道される限り厳しい反応ばかりだった。

 何よりも、「県外移設」といっていたのに、かなり早い段階から「県内移設やむなし」と、こうした検討をしていたことは、30%を切るところまで下がった鳩山政権の支持率を、さらに下げることになるのは間違いない。同じ「現代」で、民主党の生みの親・山口二郎北海道大学大学院教授にまで、こういわれる始末だ。

「結局、鳩山内閣の支持率が下げ止まらないのは『鳩山さん、何がしたいんですか?』と国民が疑問を感じているからだと思います」

 国民とのお約束の、普天間基地移設の方向を決定する3月末まで、もう秒読みである。さーどうする鳩山首相!

 文句なしに、今週の第1位は、「文春」の「警視庁捜査一課長ニシさんとの『公舎不倫』6年」。これが発売される2日前に、警視庁は早々と西澤康雄捜査一課長(55)を、職を継続させることは適当ではないと判断して、警務部付と左遷人事を発表している。

 この記事の衝撃力が、警視庁にとっていかに強かったかの証左である。

 彼のお相手は元警視庁所轄署の私服刑事(42)である。ニシさんと酒を呑み、終電が過ぎてしまったため、そのまま彼女の部屋に直行という、ありきたりな馴れ初め。

 だが、ニシさんはノンキャリながら、未解決の世田谷一家殺人事件などの陣頭指揮を執る捜査一課長にまで上り詰めた超エリートなのだ。

 押尾学事件のことも、こう話していたという。「捜査一課は当初『未必の故意』による殺人容疑も視野に入れていたようです。ところが、担当検事は保護責任者遺棄致死でやるのも慎重で、一課長のニシさん自らが地検の副部長に『検事相談』してようやく再逮捕にこぎ着けたそうです。裁判員制度ができてから、検察が慎重だとこぼしていました」

 別れ話がこじれていた頃の昨年12月30日、世田谷事件の現場で手を合わせる捜査一課長の頭のなかは、彼女にいわせれば「どうやって私との仲を処理するか、それでいっぱいだったはずです」。

 こんな男に惚れた女がバカなのか、男のほうが悪いのか。浜の真砂は尽きるとも、世に不倫の種は尽きまじ、ですかな。

 「ポスト」はこの記事に便乗して、「モンスター化しない不倫女の選び方」をやっているが、これがなかなかおもしろい。

 「『大人の恋愛』女性の”選び方、別れ方”7か条」によれば、

1.メールの返信が早いのは依存度が高い証し
2.女友達が少ないと不倫にのめり込む
3.習い事に週3つ以上通っていたら要注意
4.プレゼントを欲しがらない”悲劇のヒロイン型”こそ危ない
5.継続的な肉体関係を求められたら危険
6.あくまで『セックスフレンド』を強調せよ
7.いざとなったらバレる前に妻に洗いざらい明かせ

 参考になったかな?
(文=元木昌彦)

motokikinnei.jpg撮影/佃太平

●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

【著書】
編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか

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最終更新:2010/03/23 21:31
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