人気芸人・なだぎ武が”R-1ぐらんぷり”決勝戦での苦悩を語る
#お笑い #インタビュー #なだぎ武
コントでの洗練された演技力が評価され、昨年はミュージカルという新たなジャンルにも挑戦した芸人・なだぎ武。2010年も映画『のだめカンタービレ最終楽章』に出演するなど、着実に芸の幅を広げている。最近では、「R-1ぐらんぷり」での善戦も記憶に新しい。そんな彼も出演中の人気番組『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)が、3月30日にDVDを2枚同時リリースする。同番組でも常に極上の笑いを提供し、「ネタを表現する場所を大切にしていきたい」と語るなだぎに、芸人として、表現者としての熱い想いを聞いた。
──昨年は番組『爆笑レッドカーペット』がきっかけで、宮本亜門さんが演出されたミュージカル『ドロウジー・シャペロン』に出演されることになったそうですね。しかも、主演の藤原紀香さんの相手役という大抜擢だったそうで。
なだぎ そうなんです。番組にゲスト出演して僕のコントを観た宮本さんが、「舞台に出ない?」と声を掛けてくれたんです。主演の藤原紀香ちゃんは、「大スターなんだけど結婚して引退する花嫁」を演じていたんですけど、僕がもらったのはその花婿っていう大役なんです。この役はそれまで何百人ものダンサーをオーディションしていたのにキャストが決まってなかったらしいんですけど、そんな状況下でよりにもよって『レッドカーペット』で”全然動きがない藤岡弘、”っていうネタを見せていた僕が選ばれたんですよ! なんで僕を出そうと思ったのかが理解できないままに(笑)、こんな機会もないのでやらせて頂きました。
──なだぎさんは藤岡弘、以外にも、ディラン・マッケイや水谷豊などのモノマネ系のネタを得意とされてますよね。どれもすごく特徴を掴んでいらっしゃいますが、普段からよく人間観察をされるんですか?
なだぎ 人間観察は好きですね。気になる人を見つけたら、その人ばかりを見ちゃうんですよね。ガラス張りのお店の中に気になる店員を発見したら、中に入って店員の動きをずっと観察してみたり(笑)。で、「こんな動きするんや、ネタに使おうかな」と考えたり。ある意味、趣味みたいな感じです(笑)。
──趣味が仕事にも通じてるんですね。さて、今年はR-1グランプリに2年ぶりに出場されましたが、今回の出場を決めたきっかけは何ですか?
なだぎ 今年、芸歴20周年なんですよね。だから自身への挑戦っていうことで、R-1 に挑戦したかったんです。
──こういうトーナメントに挑戦するっていうのは、どういう心境なんですか?
なだぎ もうね、大変です。特にR-1はひとりで挑まないといけないので、身を削る想いってのはこのことかってぐらい苦しいです。毎日寝れないですから。寝ていても、ネタをどうしようって夢ばっかり見るし。眉間にシワを寄せながら寝ているので、大会前の1~2カ月はまったく疲れが取れないんですよ……。
──そんなに極限の状態で、挑まれているんですね……。
なだぎ 視聴者は決勝戦しか見ていないけど、芸人にはそこまでのプロセスがありますからね。一回戦からここまで来るのに大変な想いをせなあかんのに、決勝での表現しか見てもらえないというのは、プレッシャーで潰れそうになりますよ。一発勝負の場で落とし穴にハマると、見ている人がそのイメージになってしまうという怖さもありますし。でもやっぱりそこを避けていくタイプにはなりたくないなって。
──話を伺うと、芸人さんを見る目も変わってきますね。これからもこういうチャレンジはしていきますか?
なだぎ 挑戦は常にしていきたいです。芸人として表現者であり続けたいなって。僕は同期の千原とかFUJIWARAみたいにメディアにバンバン出ていくタイプではなくて、ネタを表現する舞台寄りの人間だと思うので。だからこそ、これからも表現する場所を大事に、責任感を持ってやっていきたいなって、ここ1~2年で強く思うようになりましたね。
よしもと
http://www.yoshimoto.co.jp/
なだぎ武ブログ
http://nadagi.laff.jp/
爆笑レッドカーペット~克実より愛をこめて~
一瞬で笑えるネタの祭典、フジテレビ超人気番組「爆笑レッドカーペット」待望の発売。特番時代の貴重なネタを150本以上収録! 史上最強のネタ番組がお贈りする、史上最多のネタ、DVDついに登場!!!
爆笑レッドカーペット ~花も嵐も高橋克実~
2010年3月30日
3,990円(tax in)
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