「ほんとはギャングじゃないんです……」人気ラッパーGAMEの発言にファン失望!?
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ロサンゼルスの人気悪態ラッパー、GAMEが法廷で「俺はギャングなんかじゃない」と泣き顔だ。
GAMEは不良少年たちから国際的な人気を集める”ギャングスタ”ラッパーの1人で、銃や暴力、麻薬などにも関与をほのめかす歌詞の曲を歌い、過去のアルバムが大ヒットを記録している。その一方で、実際に銃器所持やなどで数回の刑事事件を起こしている人物だ。
今月開かれた法廷は、GAMEが2007年2月、ロス市内の公園で草バスケットボールの試合中、人に銃を突きつけて脅した疑いで有罪となった件の民事裁判。ここでGAMEはあろうことか「俺をギャングスタと呼ばないで」と、自らの代名詞を放棄する異例の要望を行なった。
裁判では、GAMEを紹介する資料が読み上げられるときに「ギャングスタ」という言葉が80回以上も使用されており、GAMEの弁護士は「陪審員にギャングのメンバーであるかのような印象を与える」とその理由を述べている。さらには資料で出されたGAMEの歌詞も「あくまでフィクションで過激な歌詞は私生活とは無関係」と弁明。これには不良キャラに憧れた全米のファンから落胆の声が噴出している。
GAMEは公式プロフィールでも、ギャングが群雄割拠するコンプトン出身で、有名グループのブラッズのメンバーだったとしている。若い頃に麻薬売買の失敗から銃で撃たれ3日間昏睡となり、その病床でラッパーになることを決心したとしているのだが、今回の法廷はこれを全否定するものだ。
アメリカのヒップホップファンのギャングスタに対するこだわりは強く、以前、ギャングスタラッパーのリック・ロスに看守の経歴が発覚したときは非難轟々となったこともある。GAMEの今回の姿勢は4月に発売予定のニューアルバムのセールスに影響があるのではないかとも言われる。
日本でも近年、アメリカのギャングスタを真似た不良ラッパーが増えているのだが、専門誌のライターによれば「大半は経歴を捏造して不良を気取っているような連中で、見かけだけのハッタリギャングが多い」という。
実際に不良でないことはむしろ良いことのはずだが、善悪の価値観が真逆のヒップホップの世界では何ともおかしな反応になっている。
(文=鈴木雅久)
ギャングじゃなければ何なのさ?
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