「最終回直前になぜ……?」TBS『イロモネア』で新企画乱発の裏事情
#お笑い #TBS #ウッチャンナンチャン #裏チャンネル
3月でレギュラー放送を終了し、特番扱いの番組に戻る『ザ・イロモネア』(TBS系)。特番放送になった折には「番組構成上、単発番組の方が魅力を引き出せると判断した」とのコメントが出されたが、現在の木曜午後9時台の枠に移動してから1年弱での終了ということになってしまった。
2月現在、すでに「カウントダウン」といってもいい残りの放送回数ではあるのだが、限られた放送回にもかかわらず、「10モネア」「パーツモネア」「お初モネア」など、間もなく終了予定の番組とは思えないような感じに新企画が連発されている。
この乱れ打ち、咲き乱れ、といった感じの大盤振る舞い、もうすぐ終わっちゃうのになぜ? といった感もある。
春からの特番として新たなスタイルで仕切り直すため、どんな企画がウケがいいかというリサーチ目的なのか。はたまた、残った企画を一挙に蔵出しする目的だったりするのか。人気バラエティー番組を担当する構成作家に聞いてみたところ「いや、これから先というよりも、まさに”今”のための新企画だったと思いますよ」とのこと。
「通例として、テレビ界では4月の改変期を乗り越えられるかどうかというのがとても重要視されるんです。『イロモネア』は、曜日を移動してから、視聴率のいい番組ではなくなったので、正直その先のことは考える余裕がなかったでしょうね」
しかし、事実上の打ち切りは決定しているわけだが。
「これは、どのタイミングで打ち切りが決まったかにもよるんですが、おそらく新企画を連発しているこの段階では、タイミング的にまだどうなるか分からない時期だと思います。今回は”編成上の都合”というのが理由として挙げられていますが、あれこれ試してみて、どれが数字をとれるのかを探っていたけど、持ちこたえられなかった、といったところでしょうか」
この『イロモネア』枠は、細かい内容は未発表であるが、ウッチャンナンチャンの新番組になる予定とのこと。このイロモネアのトライ&エラーが、新番組に活かされることは、「ないでしょう。それはまた全く違う番組になりますし。”今”をどうするかで手いっぱいだと思います」
『イロモネア』ばかりでなく、『エンタの神様』(日本テレビ系)も、3月での終了が決定している。あるテレビ関係者が言う。
「はっきり言って、いわゆる”ネタ番組”はもう、勢いがなくなっていますね。ゴールデンだと『レッドカーペット』(フジテレビ系)ぐらいになってしまいますね」
お笑いブームも失速というか、受ける傾向が変化してきたのではとみている。
「若手でそんなに面白い人があまり出てこなくなったというのが、まずあります。そして、見る側も新しく出てくる人を『発掘』するのではなく、今いる面白い人を見たいという欲求のほうが強くなっている傾向がありますね」
次々に新しい芸人を発掘してきた『エンタ』などは、まさにその影響を受けているわけだ。
「視聴者側の目もずいぶん肥えました。それに加えて、『エンタ』発の明らかな一発屋が出て来ても、一発屋になるどころか、話題になるでもなくなった。それを知ってることで、子どもたちと共通の話題ができるわけでもないし、知っていても何の徳もない芸人が乱発されてしまったんですね」
TBSに話を戻すと、09年のゴールデンの大型改変がほとんど失敗といえる状況で、たとえば木曜日に移した『東京フレンドパーク』を再び月曜に出戻りさせるなど、編成そのものが混乱しているように思えるが、前出の作家は言う。
「かつて、その曜日その時間に見ていた視聴者が、そのまま元通りに戻ってくれるとはとても思えません。視聴者も戻らず、改変のためのお金だけがかかってしまうとなると、いよいよ厳しくなってしまいそうです」
TBSの厳しい状況はまだまだ続きそうだ。
(文=太田サトル/「サイゾー裏チャンネル」より))
本当におもしろい芸人、載ってます。
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