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沖縄で総スカン! ハウンドドッグ旧メンバーの「黒い音楽ビジネス」

hunddog.jpg『プレミアム・ベスト ハウンド・ドッグ』
ワーナーミュージック・ジャパン

 「ff(フォルティシモ)」や「BRIDGE~あの橋を渡るとき~」などのヒット曲を世に送り出してきた人気バンド、ハウンドドッグ。2006年にボーカル大友康平と他メンバー間の、バンドの存続を巡る論争が訴訟にまで発展するなど、メンバー関係の泥沼化が話題となったが、現在は大友のソロプロジェクトとして活動が続いている。

 そんななか、旧メンバーで20年以上に渡りドラマーを務めた橋本章司とギタリストの八島順一が手がける沖縄での音楽ビジネスに、悪評が噴出している。

 彼らは00年に沖縄で、ジャパン・エンターテインメント・システム(JES)という芸能プロダクションを設立、活動の拠点としてきた。だが、同プロダクションの運営方針を疑問視する声も多く、沖縄の業界関係者は、JESという名前を聞くと一様に顔をしかめる。

「所属アーティストに対する扱いが、とにかくヒドイんです。アーティストにほとんど休みを与えず、雨の日も風の日も、台風の日でさえ、昼は路上ライブ、夜は居酒屋での投げ銭ライブに立たせる。そこで自分たちのCDを手売りさせて、売れるまで帰ってくるなと脅し、暴力を振るうことも日常茶飯事でした。そこまで馬車馬のようにこき使われても、給与は微々たるものだったといいます」(現地の音楽関係者)

 橋本が、県外で活動していたアーティストを「音楽活動をするなら、まずは沖縄で成功しろ」とスカウトし、沖縄に連れてきて生活させていたこともあった。しかし、過酷をきわめる活動内容に、同アーティストは「地元に帰りたくても帰してもらえない。沖縄になんて来なきゃ良かった」と知人らにもらしていたという。

 また、同社が企画したイベントに関わったスタッフは、「数日間の拘束ということで仕事をお願いされたんですが、イベント後、いつまで経ってもギャランティを支払ってもらえませんでした。しびれを切らして何度かこちらから回収の連絡をしたものの、逆ギレされる始末。結局、泣き寝入りしました」と嘆く。

 周囲との軋轢も多く、沖縄の業界関係者からは総スカンを喰らっているJES。かつては数組のアーティストを抱え、地元でヒットを放ったこともあったが、現在では所属アーティストのほとんどが同プロダクションを去っている。

 ハウンドドッグも事実上解散し、自ら設立した芸能プロダクションもほぼ壊滅状態。迷走する旧メンバー二人に、次の就職先のアテはあるのだろうか?
(文=北川忍)

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最終更新:2010/02/21 08:00
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