バルセロナの国際ケータイ見本市にサムスンの強さとロシアのエロさを学ぶ
#携帯電話
スペインはバルセロナにおいて、2月15日から18日まで、世界最大規模という携帯電話の見本市「モバイルワールドコングレス2010」が開かれた。09年の出展社数は1,286社で、来場者数は4万7,000人と、とにかく半端じゃない規模のイベントだ。
また”出演陣”も超豪華。今回の基調講演にはグーグルのエリック・シュミットCEOが参加するほか、なぜか80年代のイギリス音楽シーンをリードした「デュラン・デュラン」のライブまで行われるという。
「最新ケータイのチェックとか大好きだし、いっちょスペインまで行って、FCバルサの観戦のついでに見本市も見ておくか」などと思った人は止めといたほうがいい。というのも、規模のデカさや出演陣の豪華さだけではなく、チケットの値段も半端じゃないからだ。
実際、一般ピープルが入場しようとするとチケット代は20万円以上、ジャニーズ・嵐コンに勝るとも劣らぬ金額。ビビっている私に、ある参加メーカーの関係者は、「基本的には通信会社やメーカーなどで働いている人向けのイベントで、いわゆる一般来場者はほとんどいないんじゃないですかね。モーターショーみたいなものをイメージすると間違っちゃいます(笑)」とのアドバイスをくれたのだった……。
だがしかし、「サイゾー」で身につけた(?)、芸能界のウラ側に食い込むためのさまざまな裏技を駆使して、このモバイルワールドコングレスの会場内に侵入成功。「よっしゃ~!! 携帯王国ニッポンが誇るすんばらしい展示品の数々を見てやるぞ~」と気合い入れてほっつき歩くものの……探せども探せども、我がニッポンメーカーのブースは見つからない。
やっとこさNTTドコモのブースを見つけたものの、展示ブースの規模は、海外企業と比べると明らかに小さい。海外でも携帯電話を販売している東芝のブースも、会場の裏通りみたいなところでヒジョーに見つけづらい。「どーして、ニッポンの扱いがこんなに小さいワケ!?」とひとり憤っていたところ、前出のメーカー関係者は「そりゃあ、好きでこんなことになっているワケじゃないんですけどね……」と苦笑した。
「もともと日本メーカーはアピール下手で、こういう世界的な見本市の場で目立つことがどうしてもできない。以前なら、金にものをいわせて大きなブースを出していたものの、これも不景気の影響で難しくなった。今年は悪い意味で、”自然体”ということですかね」
と飾られた、サムスンの広告。会場に出入りする際には
絶対に目に入るので、業界関係者への刷り込み効果は
絶大。しかも、掲示場所はなんと、スペイン人の
ソウルプレイスである闘牛場なんです!!
そんな日本メーカーの体たらくを横目に、とにかく目立ちまくっていたのが韓国のサムスン電子だ。展示ブースは巨大だし、会場の外に出てみたら出てみたで、サムスンの広告ばっかり! ていうかそもそも、空港から会場までず~っとサムスンの広告ばっかだったじゃん!!
「いまや携帯電話は、製品の機能もさることながら、企業名と製品名を消費者にアピールし、浸透させることができるかどうかにかかっている。とりわけ欧州ではそういった傾向が強く、サムスンなどは、研究開発費にかけるのと同じくらいの莫大な資金を広告に重点投入をしている。そして実際に世界シェア2位なんだから、その戦略は当たってるってことですよね」(前出・メーカー関係者)
うーん、日本メーカーは奥ゆかしい……って、見本市はそもそもアピールしてナンボなのに、そんなんでいいのかっ!?
ちなみに、サムスンと同じくらい注目を集めていた、ロシアの「CBOSS」という会社を日本メーカーにはぜひとも参考にしていただきたい。同社のブースでは、商品はそっちのけで、半裸に近いロシアンギャルが悩殺ポーズをひたすらキメキメッ!! 東京モーターショーなら、カメラ小僧が殺到間違いなしのサービスっぷりだ。
さすがに、ビジネスマンばかりのこちらの会場では、そんなことにはなっていない……と思いきや、よくよく見てみると、金を持ってそうなスーツ姿のガイジンビジネスマンたちも、しっかり横目でCBOSSのギャルたちをチラ見してるじゃん!!
スケベ心は洋の東西、そして貧富を問わず!! 日本メーカーも、どうせアピール下手なら、思い切ってお色気方面でアピールしたら?
(取材・文=携帯三郎)
エロの真髄はロシアにあり!?
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