iPhone人気が自爆を招く!? ソフトバンクが繰り返す黒歴史
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ナンバーポタビリティが始まったのは06年10月この時期に市場へ新規参入したのがソフトバンクモバイルだ。その後、着実に契約者数を増やし、iPhoneは爆発的なヒットとなったが、その陰には大きな不安がつきまとっているという—-。
2006年3月にボーダフォンの日本法人を買収し、ケータイ業界に参入したソフトバンクモバイル(以下、ソフトバンク)。電気通信事業者協会によると、09年の契約者純増数(新規契約から解約を引いた数)は約166万件となり、2年連続でトップとなった。
ソフトバンクといえば、06年の「0円」と大きくテロップが打たれたCMや基本料金980円のホワイトプランなど、インパクト性の強い広告や従来の常識を覆すかのような料金設定が注目を集めたが、ケータイ・ジャーナリストの佐野正弘氏も、「白戸家シリーズのCMやお笑いコンテンツの『S-1バトル』など、話題の作り方は評価すべき」と話す。
また分割払いによって頭金0円で端末が買える割賦割引制の導入も追い風となった。報奨金制度の廃止で端末価格がハネ上がっていた07年当時、0円で端末が買えるということがユーザーの誘因となったのだ。ソフトバンクからすれば、およそ2〜3年の支払期間中はユーザーを拘束でき、この割賦販売の売掛金はきちんと債権として証券化できるというスキームで、これが両者にとって好都合な制度だった。
こうしたCMや料金設定、販売制度にばかり注目が集まりがちなソフトバンクだが、躍進の背景には、地道な営業活動も行ってきたという側面もある。例えばドコモやKDDIの販売はすべて代理店を通して行っているのに対し、ソフトバンクは本社直営店を構えて顧客と接する場を設けている。また小規模な会社に対する積極的な営業開拓も、大手キャリアではソフトバンクのみ。
(取材・文=田中雅大/「サイゾー」3月号より)
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