お笑い評論家・ラリー遠田の『R-1ぐらんぷり』準決勝・大阪 速報レポート!
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2月10日、なんばグランド花月にて、ピン芸人日本一を決める「R-1ぐらんぷり」の準決勝・大阪大会が行われた。この日は、予選を勝ち抜いた27人のピン芸人が会場に集結。MCを務めたサバンナの八木真澄は、オープニングから場を盛り上げるべく「ブラジルの人聞こえますか!」という持ちギャグを敢行。大きな笑いこそ起きなかったものの、客席はリラックスムードに包まれた。
トップバッターはファイナリストの経験もある土肥ポン太。「ボクシングの試合の合間にありそうなショー」というテーマで、金髪女性のセクシーなショーを1人で再現。ふざけっぱなしで笑えるか笑えないかは受け手に全部ゆだねる、という気構えの思い切りの良いネタを見せた。
その後、シャンプーハットこいちゃんは「テレ出水テレ樹」という謎の照れまくりキャラを演じ、代走みつくには「なんのこっちゃねー」というフレーズを基調にした暴走漫談を披露。関西の暴れ馬たちが好き放題に駆け回る波乱の幕開けとなった。
その後、元R-1王者のなだぎ武(ザ・プラン9)が、欠陥だらけのおもちゃにクレームをつけるコントで貫禄を見せると、昨年3位のバカリズムは、「投げたら戻ってきそうなひらがなベスト5」など、ひらがなや漢字に順位をつけるというナンセンス路線のネタで勝負をかけた。続いて、バカリズムと同じく東京からの参戦となった南野やじは、得意のお経ネタで、流行歌を木魚のリズムに乗せて読み解いていった。
そんな中で、この日一番の盛り上がりが起こったのは、12組目に登場したナオユキの漫談。ゆったりとした調子で酒にまつわる話をぽつりぽつりと語っていくだけのシンプルなスタイルだが、次々に繰り出される精度の高いボケの数々に会場中が爆笑に包まれた。
その後、ニート芸人・ガリガリガリクソンは開口一番「皆さん、僕にエハラマサヒロを倒す力を貸してください!」と、元気玉でも作らんばかりの勢いで打倒エハラを力強く宣言。桜・稲垣早希は、エヴァンゲリオンのキャラクターを実在の人物に例えて紹介するというしっかりした構成のネタを披露した。
そして一夜明けて11日、決勝進出者8名とサバイバルステージ(敗者復活戦)進出者10名が発表された。大阪の準決勝から決勝にストレートに駒を進めたのは、バカリズムとなだぎ武の2名。ナオユキと昨年王者の中山功太は敗者復活戦に挑むことになった。
2月21日開催のサバイバルステージで、勝ち上がった1名が決勝に進出。2月23日に計9名で決勝が争われることになる。人気と実力を兼ね備えたピン芸人ばかりが並ぶ激戦を制して、勝利の栄冠をつかむ者は誰になるのだろうか。
(取材・文=ラリー遠田)
●決勝進出者8名
バカリズム(マセキ芸能社)
いとうあさこ(マセキ芸能社)
グラップラーたかし(トップ・カラー)
川島明(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)
我人祥太(ワタナベエンターテインメント)
なだぎ武(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)
エハラマサヒロ(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)
あべこうじ(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)
●サバイバルステージ進出者10名
ユリオカ超特Q(トップ・カラー)
今泉(ワタナベエンターテインメント)
ナオユキ(松竹芸能)
ゆってぃ(プロダクション人力舎)
中山功太(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)
COWCOW山田與志(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)
田上よしえ(プロダクション人力舎)
友近(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)
アナログタロウ(フリー)
もう中学生(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)
●大阪準決勝の参加者一覧(ネタ順)
土肥ポン太/多田健二(COWCOW)/シャンプーハットこいちゃん/代走みつくに/なだぎ武(ザ・プラン9)/バカリズム/南野やじ/兼光貴史(プラスマイナス)/浅越ゴエ(ザ・プラン9)/中川どっぺる/ヤナギブソン(ザ・プラン9)/ナオユキ/おいでやす小田/かみじょうたけし/いがわゆり蚊/ちゃらんぽらん冨好/中山功太/安心のカマグチ/ヒューマン中村/ガリガリガリクソン/テンダラー浜本広晃/代打屋中川/ハロー植田/こうたろうくん/すっちー/桜・稲垣早希/川原克己
今年の栄冠は誰の手に?
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