「甘酸っぱい思い出のシンボル……」僕らの愛したブルマーは今どこに
#萌え #サブカルチャー #突撃取材野郎
珍奇なものをこよなく愛するライター・北村ヂンが、気になったことや場所にNGナシで体当たり取材していく【突撃取材野郎!】。第2回は、めっきり見ることがなくなったブルマーを求めてさまよいます!
皆さんはブルマーのことを覚えているだろうか。ヤムチャとつきあったり別れたりを繰り返したあげく、結局ベジータとくっついてトランクスを出産したあの女のことじゃないよ。体操着の方のブルマーだ。20代後半以上の人にとって、女子の体操着=ブルマーというのはあまりにも当たり前なことであったが、 1990年代中盤頃より徐々に”ブルマー追放運動”が起こって、現在では体操着としてブルマーを採用している学校はほぼ皆無、その役目はハーフパンツに取って代わられているらしい。
まあ、もう体育をやる機会もないんで、今の学生さんたちがどんな体操着を使っていようが別に構わないんだけど……だけどもちょっぴりセンチなこの気持ち。必要以上に尻の割れ目に食い込んだり、裾からチョロリとパンツをはみ出させたりしてボクらの胸をときめかせてくれたブルマーがもう絶滅状態だなんて悲しいじゃない。……ということで、今回はブルマーの行方を追ってみたいと思う。
一応、最初に断っておくと、ボクは青春の甘酸っぱい思い出のシンボルとしてのブルマーに思い入れがあるだけで、フェティシズム的な意味合いで頭からかぶったり、クンクンかいだりすることには全然興味はない。……ホントだよ。
■スポーツ用品店にブルマーは売っているのか
さて、そんなワケでブルマー探しの旅に出たわけだが、要はブルマーもスポーツ用品の一種。まずは専門店に行ってみるのがスジだろうということで、デカいスポーツ用品店がやたらと集まっている神保町に行ってみた。
しかし、こちとら大人になって一番うれしかったのは「体育がないこと」だと思っている超インドア派・逆上がりできない系。スポーツ用品店なんてここ十数年足を踏み入れたこともないので、風俗初体験の童貞のごとくドキドキしながら入店。ブルマーはどこじゃ、ブルマーはどこじゃ? と挙動不審にキョロキョロしていると、いきなり爽やかスポーツマン風の店員が近寄ってきた。
「何かお探しですか?」
「え……えっと、ブルマーが欲しいんですけど!」
「はっ!?」
しまった、どう考えても唐突すぎだ。完全に性犯罪者、もしくは頭のおかしい客が来ちゃったという目でボクを見ている。
「あの……体育の時に女子がはく……紺色だったりあずき色だったりする、あのブルマーを……」
なんか間違った。店員さんは別にブルマーという言葉が分からなくて変な顔をしたワケじゃないだろう。それでもさすがは爽やかスポーツマン。すぐに気を取り直して、もうブルマーは扱っていないし製造しているメーカーもほとんどないのでは、ということをやんわりと教えてくれた。
「現行の商品では、陸上の短距離走用の”レーシング・ブルマ”というのはありますが……」
あ、オリンピックなどである時期からヘソ出しハイレグという姿の女子選手を見かけるようになったけど、あれブルマだったんだ。なんでも学校体育から消えたブルマーだが、陸上競技の世界では動きやすさ重視の観点から、ブルマーを着用する選手が増えているんだとか。観客へのサービスであんなエロい格好しているのかと思ったけど、違ったのね。
そのレーシング・ブルマなら取り寄せ出来るとのことだったが、それじゃあフォルム的にも意味合い的にもちょっと違ってきちゃうもんなぁ。
■ブルセラショップの最新ブルマー事情
やはりブルマのことはその道のマニア、ブルマニアに聞いた方が早いだろう。ということで、知り合いの某・ブルセラショップ店員に話を聞いてみることに。
「ありますよブルマー! 何色がいいですか?」
イヤ、ブルセラショップって名前をつけてるくらいだからブルマーも売ってるんだろうなとは思ってたけど、使用済みのシミ&ニオイつきブルマーが欲しいワケじゃないの。最近のブルマー事情が知りたいんだけど。
「未だにお客さんからのブルマー人気は根強くて需要はたくさんあるんですけど、学校でのブルマーはほぼ絶滅状態なので天然物は手に入らないんですよ。だからこっちで用意した新品のブルマーを女の子にはいてもらって、それを回収して販売しているという感じです」
はぁ、ブルマーの世界にも天然と養殖があったとは。天然物は滅多に手に入らないから養殖で需要をまかなってるって、ウナギみたいね。でも、新品を女の子にはいてもらってるってことは、新品のブルマーを手に入れるルートがあるってこと!?
「そうなんですよ! 学校で使われなくなって大手メーカーはブルマー市場から撤退しちゃったんですけど、未だにコスプレや風俗、AVの衣装その他の需要は結構あるから細々とブルマーの生産を続けているメーカーがあるんです。特にウチでも使っているファッショナーというブランドはコスプレ用に作っているわけではなく、かつてリアルに学校で採用されていた正真正銘のブルマーを作り続けているメーカーなんです」
■ボクの家にブルマーがやって来た
ブルマーを今でも作り続けているメーカーの情報を入手したボクは問い合わせて通販で購入することにした。ファッショナーでは、ピンクやえんじ色などさまざまなカラーバリエーションのブルマーが作られているそうだが、今回はボクの個人的な思い入れによって紺色を購入。……そして遂に、ボクの家にブルマーがやって来た!
自分の手元にあると思うとものすごくコーフンします
ドキドキしながら袋から取り出すと、まごうことなきボクらが中高生時代に憧れていたあのブルマー! 別にブルセラで購入した使用済みのものではない、ただのまっさらな衣料品のハズなのに、手にした途端、とてつもない罪悪感がムクムクと湧いてくるのはなぜだろうか。
さてそんなこんなで、かなり絶滅寸前ではあるものの今でもちゃんと新品を購入できることが判明したブルマー。せっかく買ったんだし、とりあえずはいてみました。
あ、なんかものすごくイイ! これは確かに動きやすくてスポーツするのに適してそうだ。それに、トランクスよりはフィット感が高く、ブリーフよりは締め付けが少ないこの感じ、なんともいえずタマラナイはき心地……。ブルマーの将来には第三の男性用下着としての道もあるのでは!?
(文・イラスト=北村ヂン)
ずっと憧れ続けたあの子のブルマ―……
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