「なぜ椿鬼奴がブレイクしているのか」現役放送作家が語る秘密とは?
#テレビ #お笑い #椿鬼奴
ついに彼女の時代がやってきた! と思っている人も、一部にいるかもしれない。
椿鬼奴。37歳。酒やけハスキーボイスとパッサパサソバージュがトレードマーク(?)の女ピン芸人。NSC東京の4期生と、芸歴もそれなりに長いが、これまではリニューアル前の旧『Goro’s Bar』(TBS)の準レギュラーなどでちょこちょこ見かける程度だった。それが昨年中盤からゴールデンの番組などにガンガン出演するようになり、現在さまざまな人気番組や特番で引っ張りだこ状態、すっかり”旬”の芸人である。
この、遅れてきた椿鬼奴ブレイクについて、ある芸能関係者に聞いたところ、
「確かにこれまでは、一部にコアな人気をもつ芸人という存在でした。それが昨年、コア寄りながらも注目度の高い『あらびき団』(TBS系)にパフォーマンス集団・キュートンとして出演したところ、ライブチケットが瞬時にソールドアウトするなど、大反響になった。その後、『ガキの使い』(日本テレ系)のハイテンション・ベストテンで堂々2位にランクイン、『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)でも、ロンブー淳にその天然ぶりを印象づけてもらっていましたし。そして決定打になったのが、『アメトーーク』の『椿鬼奴クラブ』でしょうね。この2番組どちらも手がける加地プロデューサーがイチオシしているらしいですし」(同関係者)
鬼奴の芸といえば、「セクシー、その1」といったフリから始まる漫談をはじめ、桃井かおりや上沼恵美子のモノマネ、ウクレレを弾きながらボン・ジョヴィやエアロスミスの曲を酒やけ声で歌うもの、MAXの曲を一人で踊る「鬼MAX」などいろいろあるが、鬼奴の魅力について、クイズやバラエティー番組の構成を手がけるある作家はこう言う。
「とくにひな壇の番組がそうなんですが、そこに座っている顔ぶれがだんだん達者になってくるなかで、あのキャラクターが新鮮だということがありますね。一緒に並んでいる横の列も楽しめちゃうというのか」
同世代で遅咲きブレイクした女芸人といえば、いとうあさこもいるが、
「今活躍している若手よりも年は上だったりする、そういう面白さも加わっていますよね」
森三中、オアシズ、友近、ハリセンボン、柳原可奈子などなど、現在はバラエティーで活躍しまくる女芸人が増え、所属事務所の枠を超えた集団芸も見られたり「女芸人会」という飲み会もメジャーな存在になったりと、慣れ合いにならない程度の仲のよさも感じられる。前出の作家は言う。
「女芸人の仲のよさについては、やはり芸人の絶対数が少ないということは大きいです。男の場合だと、たとえばルミネに出ている吉本芸人だけでそのまま飲みに行けたりしますが、女芸人はなかなか難しい。広がりは少ないかもしれませんが、女芸人会として集まって、飲みながら面白いことを考え合ったり、いい関係ですよね」
さて、現在引っ張りだこの椿鬼奴、今後ますますの活躍が期待されるが、
「今はまだ、各番組のいわゆる”1巡目”の段階ですからね。ここで結果が残せないと、単なる”旬”として消耗させられてしまいます。鬼奴さんの場合、キャラはとても面白いのですが、たとえばグルメレポートとか、一人でやるロケは全く不向きですよね。ネタとひな壇以外に一人で出来る何かを残したいですね。女芸人はいじられることもとても多いですから、近藤春菜みたいないい返し方ができる人や、友近や柳原みたいにツッコミじゃなくても自分のキャラクターの面白さを把握して出せる人というのほうが、いじりがより面白くなって、残っていく人なんですよね」(同作家)
本人的には、ますます売れることよりも、忙しすぎて大好きなパチンコに行く時間がなくなっちゃうことを何よりも淋しがっていそうではあるが、売れるにつれキレイな見た目を目指したりせず(あまりなさそうですが)、天然のままがんばってください、奴さん。
(文=太田サトル/「サイゾー裏チャンネル」より)
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