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『東のエデン』劇場舞台挨拶レポート

フィクションが現実を追い越した!? 東のエデンシステム、リアルに降臨!!

edensystem00.jpg「東のエデンシステム」と神山監督、木村、檜山(後列左から)とAR三兄弟(前列)

 1月9日、テアトル新宿で劇場版『東のエデン』の舞台挨拶が行われた。ニッポン放送アナウンサー・吉田尚記司会のもと、登壇したのは神山健治監督、滝沢朗役・木村良平、板津豊役・檜山修之のお三方。ふつうに舞台挨拶をするのかと思いきや、じつはキャストからこのおふたりが呼ばれたのにはワケがあった!

 じつはこの日の舞台挨拶はAR舞台挨拶だった。ARとはAugmented Reality=拡張現実のこと。『東のエデン』に登場する「東のエデンシステム」を実際のスクリーンに投影してしまおうというのが、この日のコンセプト。劇中では滝沢の画像に反応して、様々なつぶやきがフキダシが出現していた。このシステムを構築したのがパンツ=板津ということで、滝沢と板津を演じた声優のおふたりが呼ばれたのだ。

 しかしこの日、リピーターが約半数を占めた熱心なファンも、「ARという言葉について知っている?」と質問されて挙手したのは全体の1~2割。のち檜山も「ARといえばアフレコ、アフターレコーディング」と言ったくらいで、まったくわかっていなかった。

 ここで仕掛け人であるAR三兄弟が登場する。神山監督は「東のエデンシステムは絵空事だったけれども、いまやiPhoneの”セカイカメラ”が出てきて、実際に出来上がってきてしまった」と、驚いていたが、そうしたAR技術を駆使したエンタテインメントを実践しているのがAR三兄弟だ。『天才テレビくんMAX・ビットワールド』(NHK)でもAR番組生放送を手がけて話題となった彼らが、いよいよ東のエデンシステムを現実に構築しようというのである。

 リアル版東のエデンシステムは、Webカメラに対象物を映し、それをPCに認識させてコメントを画面に表示するというもの。具体的には、東のエデン×PARCOCITY プレミアムショップ限定携帯ストラップを映すと、twitterや携帯電話からコメントを表示できる。このコメントはリアルタイムなので、神山監督のコメントをAR三兄弟が打ち込んでスクリーンに表示させようとしたところ、そのログがあとから観客が書き込んだ最新のコメントに押されて流れてしまう、予期せぬ”事故”もあった。リハーサルでは確認しようがないことで、先進技術による初の試みゆえのハプニングだった。

 で、滝沢には「私ともメリーゴーランドに乗って!」「俺もニートになるから救って」など乙女チック(?)なものが多かったのに、板津に対しては「ズボンはけよ」「激太り」「しまむらで買え」「声優さんがイタヅまんまです」と容赦ないものばかり……。

 さすがにコアなファンだけあってキャラのツボをつかんだコメントばかりで、携帯からリアルタイムに打ち込めるレスポンスのよさを、観客もみな実感していたようだ。

 神山監督は「もっと成熟してくるんじゃないですかね、あと1年経っちゃったら」と感想を述べたが、ここでサプライズ。AR三兄弟が「もっとスゴイ機能を実装したんですよ」と、追加機能を出してきたのだ。

 フライヤーの表に印刷されている画をWebカメラの前にかざし、「これがカギになって、あることが起こります」と言うAR三兄弟。「あること」とはじつに衝撃的だった。

 劇場版I『The King of Eden』のフライヤーをWebカメラにかざすと、フライヤー表面の一角をスクリーンにしてOP部分のムービーを映し出す。それだけでなく、フライヤーの位置を変えると追尾し、紙の変形に応じてムービーもグニャリと曲がったのである。

「チラシを動かしても映像がついてきた。スゴイです! 感動しました!」(木村)

「さっ……ぱり わからん…… ついていけねえ……」(檜山)

 と、出演者もすっかり圧倒されてしまっていた。

 AR三兄弟は「映画本編が完成したあと、監督に”こういうことをしたいんですが、(劇中の考えと)合っていますか”と話をさせていただきました。物語世界で雛形ができていたので、このままやればいいなと思いました」と、裏話を開陳。

 「監督のARに対する理解は正しかった。未来を見越していたとしか思えない」と、『東のエデン』の未来予測が的確であることを強調していた。

 最後はこの「東のエデンシステム」に励まされるかのように、神山監督、木村、檜山の三氏が『劇場版II Paradise Lost』への意気込みを語り、イベントは熱気に包まれたまま終了した。

 東のエデンシステムは1月6日からサービスを開始しており、PC(twitter)や携帯電話を通してアクセスできる。環境がない人も、1月23日までの間、吉祥寺パルコの「東のエデンプレミアムショップ」で体験可能だ。未来に追いついたARを体感しつつ、『II』を心待ちにするのもよいのでは?
(取材・文・写真=後藤勝)

◆twitterアカウント一覧
滝沢朗
http://twitter.com/takizawa_eden
みっちょん
http://twitter.com/mitchon_eden
森美咲
http://twitter.com/saki_eden
板津豊
http://twitter.com/itazu_eden

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最終更新:2010/03/05 16:31
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