サッカー日本代表が正月遠征中止? どうなるアジアカップ予選
#海外 #サッカー #日本代表
29日、日本サッカー協会の犬飼基昭会長は、来年1月6日のアジアカップ最終予選イエメン戦への日本代表派遣を中止する可能性を示唆した。イエメンの国内情勢がきわめて不安定であることが原因だという。
「情勢の悪化は以前から懸念されていましたが、それでも遠征は決行するはずでしたからね。年明けの2、3日あたりからイエメンに出発する予定を固めていた取材者は大わらわですよ。まあ、最終的には予定通りと踏んでいる人も多いようですが」(サッカーライター)
そもそもイエメンはどういう国なのだろうか。世界の火薬庫と呼ばれる中東にあっても、名前を聞く機会は少ないのだが……。
「外務省の海外安全ホームページにも『テロ概要』として記載されていますが、要はイエメンにもアル・カーイダの手が及んでいるのです。それだけでなくシーア派が反乱を起こし、現状に不満を持つ軍人や市民がデモを繰り返すなど、基本的に政情不安。イエメン対日本戦を行う首都のサヌアでは、外国人を狙った爆破テロが頻繁に起きています」(雑誌編集者)
なにしろ、国中至る所に武器が溢れているというのだから危険極まりない。ワールドカップが開催される南アフリカ共和国も十分危ないが、それでも11月の遠征ではファンとメディアのほとんどが無事に帰ってきた。ヨハネスブルグがいくら犯罪多発都市だとは言っても、決して戦場ではない。イエメンは南アフリカ以上に警戒しなければならない場所なのだ。
それでも、試合会場のあるサヌア市そのものの危険度は、じつはイエメン国内ではマシなほうである。外務省の安全対策基準上、他の地域が「渡航の延期をお勧めします。」「渡航の是非を検討してください。」のカテゴリーに該当するのに対し、サヌア市は南アフリカ各都市と同等の「十分注意してください。」だからだ。
しかし12月25日付けの危険情報では、カテゴリーが「十分注意してください。」から「渡航の是非を検討してください。」に引き上げられた地域があり、国全体では緊迫の度合いが高まっているのは確かである。中止の可能性もなくはない。
今回のイエメン遠征は11月までのA代表メンバーをひとり残らず外した若手だけのチーム。新戦力発掘のための貴重な最終テストでもあるだけに、棒に振りたくはない。オフに入らず自主トレを続けている遠征メンバーは、特にその気持ちが強いはずだ。
一方、天皇杯決勝に進んだガンバ大阪の遠藤保仁や名古屋グランパスの玉田圭司など一部の選手を除いたA代表常連は既にオフに入っており、この騒動の影響はない。じっくりと新シーズンに向けて調整を図るだろう。
犬飼会長は「外務省と連携を取って、年明け早々に判断したい」と言う。サッカー天皇杯決勝が行われる元日に中止か否かのジャッジが行われ、発表されるのだろう。仮に遠征を取りやめた場合、イエメン戦が成立するのかしないのか、延期されるのかはまだ不透明だ。
何かとネガティブなニュースが続くサッカー界。これ以上の不幸はご勘弁願いたいところだが、果たしてどうなるか。
景色はきれいみたい。
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