M-1笑い飯の「鳥人」ネタのルーツは楳図かずお『14歳』のチキン・ジョージ!?
#テレビ #お笑い #楳図かずお #笑い飯
12月20日に行われた『オートバックスM-1グランプリ2009』(テレビ朝日系)は、”満場一致”でパンクブーブーが第9代チャンピオンとなったのはご存じの通り。
だが、あれから約10日、パンクブーブーのネタがどんな内容だったか、はっきりと思い出せる人は意外と少ないのではないだろうか。
人々の心に最も強烈に残った「ネタ」を1つ選ぶとしたら、今大会では2位の成績に終わった笑い飯の1本目のネタ「鳥人」で、異論のある人はほとんどいないだろう。
「首から下は人間で、タキシードを着た英国紳士みたいな『鳥人』が鳥好きの子どものところにやってきて、素敵なプレゼントをくれる」という摩訶不思議な設定は、「情景が思い浮かべやすい」と審査員のオール巨人が絶賛。
さらに、松本人志が「ウィキペディアで調べる」と口にしたことから、さっそくウィキペディアで「鳥人」の項目が登場し、編集合戦が行われたり、イメージイラストの投稿が行われるなど、ネット上では一時大賑わいとなっていた。
ところで、さまざまな人のさまざまな設定・イラストなどの投稿が集まる中で、最終的に「鳥人」としてイメージが統一されていったのは、ある大御所漫画家の有名キャラクターであった。
それは、楳図かずおの『14歳』(小学館)に出てくる、チキン・ジョージ博士である。
大ヒット作だけに、ご存じの方も多いだろうが、「笑い飯の『鳥人』を見て、楳図かずおの『14歳』のチキン・ジョージ博士を想像した」「チキン・ジョージを連想した人はどれくらいいるだろう」などの声、イラストが、ネット上に多く見られたのだ。
「笑い飯の『鳥人』で、チキン・ジョージを連想するのは当然ですね。まず頭は鳥、体は人間という設定も同じですし、”紳士”としての喋り方の印象も近い気がします」と話すのは、ある漫画編集者。チキン・ジョージがどんなものかというと……。
「人類の動物性タンパク不足の危機を乗り越えるために、チキンはササミ細胞を培養してチキン製造会社で作られるようになったというのが、そもそもの設定です。ところが、ある日突然、ササミ培養液に浸かったササミ細胞に目が出現し、心臓もでき……どんどん成長して、人間の言葉を操る、頭が鳥で体が人間のチキン・ジョージが誕生してしまうんです」
笑い飯の「鳥人」に大爆笑した人なら、間違いなくハマッてしまいそうな世界観!!
「チキン製造会社の研究者が事態を受け入れられず、全裸のチキン・ジョージを椅子に座らせ、ライトを顔に当てて『なぜこんなことになったっ!! さあ、言ってみろ! わたしはただのチキンです!! 食べられるために生まれてきました!! と言いなさい!!』と攻め立てる様子、それに対して無表情で座り続けるチキン・ジョージとの対比は、真剣に描かれているだけに、大爆笑の伝説的名シーンですよ」
さらに、笑い飯のネタの後半で「チキン南蛮」「鳥進一」などのダジャレが連発されていたことも、「チキン・ジョージというキャラクターの由来も、楳図先生の自宅がある吉祥寺(キチジョージ)で見かけた鳥の頭のモチーフがもとになっていると言われていますから、似ていますよね」という指摘。
「鳥人」漫才にハマッた人は、ぜひチキン・ジョージとの類似性もチェックしてみては?
(「サイゾー裏チャンネル」より)
これが鳥人の正体
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