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【元木昌彦の「週刊誌スクープ大賞」第26回】

民主党政権に立花隆が吼える!「小沢一郎は国家主席になったのか」

motoki1227.jpg「週刊現代」1月9日・16日号

 2009年最後のスクープ大賞は、ぜひ正月休み中に読んでもらいたい記事を3本選んでみた。

第1位
「立花隆『小沢一郎は国家主席になったのか』」(「週刊現代」1月9日・16日号)

第2位
「海老蔵(32)麻央(27)も知らない『借金20億』と隠し子に『養育費月100万』」(「週刊女性」(1月5日・12日号)

第3位
「彼女たちの彷徨 原紗央莉」(「週刊プレイボーイ」1月4日・11日号)

 (写真集が)講談社刊ということもあって「週刊現代」が細川ふみえ、「週刊ポスト」(小学館)「週刊フラッシュ」(光文社)が小向美奈子のヌードを掲載しているが、各誌を見比べても、今一番輝いているのはAV女優の原紗央莉ではないか。

 なにしろ覚悟が違う。「プレイボーイ」(集英社)はグラビアではなくインタビュー記事(特別付録はAKB48の超特大ポスター)だが、読ませる。

 売れないアイドルだった彼女が、絶対負けたくないと、自分と向き合い、選んだのがAVだったと語っている。

 そのため、彼女は実名で、生年月日や出生地も公表している。売れない間にしていたのは、「上京して覚えたことってアルバイトの探し方とオナニーの楽しみ方ぐらいだったし」と話している。

 デビュー作は10万枚の大ヒット。現役AV嬢のままNHKや資生堂のCMに出たいと夢を語る原に、来年も注目ですぞ!

 民放各局のワイドショー芸能担当デスクが選んだ「’09年芸能10大ニュース」が決まった。第1位が酒井法子の覚せい剤事件なのは当然だが、第2位に「海老蔵、小林麻央結婚へ」が入っている。ちなみに第3位は東山紀之と木村佳乃熱愛、第4位が押尾学事件となっている。

 その日本一のモテモテ男・海老蔵に、麻央も知らない借金20億円と隠し子への養育費が月々100万円もあるというのだ。

 借金は、父親・團十郎のものだが、父親が白血病を患い、その借金返済は海老蔵頼みだという。

 また、彼には7歳になる隠し子がいて、養育費は月々100万円以上になる。その上、麻央が梨園の妻としてふさわしくないという声が、海老蔵の身内から出ているそうだ。女癖、借金、梨園の厚い壁。麻央、危うし、というのが第2位。

 私も、民主党政権ができる前か言っていたことだが、民主党は早々と、小沢一郎独裁政権になってしまった。

 小沢チルドレンだけではなく、ほとんどの政治家が、小沢の暴走を止められないでいる。

 私には親しい議員が一人だけいる。それは、前原国交相派の渡辺周総務副大臣だ。

 鳩山由紀夫首相が中国の習近平国家副主席と天皇陛下の会見を特例的に実現するよう指示した問題で、12月13日のテレビ朝日の番組で、渡辺氏は「天皇陛下の政治利用と思われるようなことを要請したのは誠に遺憾だ」と指摘し、「やめていいなら、今からでもやめたほうがいい」と、会見中止も検討すべきだと語った。鳩山批判は、その裏にいる小沢批判である。勇気ある発言だ。

 その小沢批判をやらせたら、今一番鋭い、立花隆氏が「現代」で、「小沢は国家主席になったのか」と痛烈なジャブを繰り出している。鳩山政権が、驚くほどの報道管制を敷いているとして、官僚が記者に会って話すこと、議員が取材に応じることも禁じられていることを挙げている。

 そのうえ、今の民主党は相当酷い状態で、不安と懸念がいっぱいなのに、新聞はそのことを書かない。新聞は「大政翼賛会」と化したとブッタ切る。

 さらに、小沢大訪中団の異様さを取り上げ、胡錦濤主席と会ったときの小沢の笑顔と、歩み寄っていくときの軽々した足取りを見て、

「その二人を見ながら、日本にも党主席にして国家主席という超権力者が誕生したのだなと感じた。権力のステージにおいて胡錦濤主席と比べたときに温家宝首相が何者でもないように、小沢に比べると、鳩山首相など、権力のステージにおいて何者でもないのだ。日本はついに小沢の出現によって、疑似共産主義国家のような異様な権力構造(党が政権のずっと上に立つ)の国家になってしまったのだ。(中略)この人にとって、天皇はずっと格下の存在でしかなくなってしまったのだと思った。(中略)小沢の師であるかつての日本国の超権力者、田中角栄の権力など、この特別超権力者の権力に比べたら、かわいいものだといえるのではないかと思った」(本文より抜粋)

 この国の形を示さない超権力者に蹂躙(じゅうりん)される民主党の不幸はもちろんだが、一番不幸なのはわれわれ国民である。この記事は、全国民必読といってもいい。よって第1位に推す。
(文=元木昌彦)

motokikinnei.jpg撮影/佃太平

●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

【著書】
編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか

マリオネット (紳士お父さん)

鳩山さん。

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最終更新:2009/12/29 03:51
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