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【元木昌彦の「週刊誌スクープ大賞」第25回】

「酒井法子が男のアソコを笑みさえ浮かべて!?」週刊誌各紙新年合併号総ざらい

syuukan-shincyo1221.jpg「週刊新潮」12月24日号

佳作
「『連続殺人疑惑』東京・鳥取『2人の毒婦』沈黙の捜査日誌」(「週刊新潮」12月24日号)

佳作
「のりピー? カメラ目線で……『性愛口唇動画』衝撃19秒」(「週刊ポスト」1月1・8日号)

佳作
「袋とじ フレッシュAV女優大衆 原紗央莉『鮮烈美麗ヘア』ほか」(「週刊大衆」1月4・11日号)

 今年も新年合併号の季節になった。先週の「週刊現代」(講談社)に続いて、今週は「週刊ポスト」(小学館)、「週刊朝日」(朝日新聞社)などが合併特大号である。

 昔の話をしても詮無いが、十数年前は、新年合併号といえば少なくとも100万部以上、「現代」「ポスト」は150万部を発行し、実売率は90%を楽に超えた。今は、最高の部数を誇る「週刊文春」(文藝春秋)(今年の上半期の実売は約48万6,000部)でさえ、80万部程度ではないだろうか。

 合併号は部数を刷るだけに、各誌、趣向を凝らし、十分な取材時間や金をかけ、これを読まなければ損ですよ! と大声で宣伝したものだ。だが、昨今の合併号は、これがそうなのかと首を傾げてしまうものが多いのはなぜだろう。

 「ポスト」の目次の右トップ(一番の売り物の記事)が「小向美奈子『伝説の美裸身』が揺れる」で、しかも「袋とじ」だ。軟らかい特集をトップに持ってくること自体は、悪いとは思わない。だいぶ前に休刊した「週刊宝石」(光文社)は、政治や経済ではなく、芸能記事などをトップに持ってきて部数を伸ばしたことがあった。

 だが、大物女優のヘアヌードならば分かるが、色褪せたグラビアアイドルの袋とじとは、やや格落ち感が否めない。

 袋とじは、フライデーが「大肉迫ヘア裸身 神楽坂恵」、大衆が「フレッシュAV女優大衆」と銘打ち「原紗央莉『鮮烈美麗ヘア』」など9人の写真と桐原エリカなどへのインタビューを載せている。おまけに「AV80本プレゼント付き」だ。

 小向は、先の浅草ロック座と広島公演の舞台を撮影したもので、フライデーが「盗撮」したときのような衝撃力はない。

 迫力では、神楽坂の写真だが、原、桐原、秋山祥子など、AV嬢とは思えない美貌揃い、「最高は1日で6回 腰が抜けましたね」(桐原)のような過激トーク、ボリュームで、「大衆」が「袋とじ対決」を制したと見る。しかし、なにが哀しくて、彼女たちのような美人がAV嬢になったのか? グラビアを見ながら考え込んだ。

 今週の”思わせぶり”ナンバー1は、「ポスト」の「のりピー?『性愛口唇動画』衝撃19秒」。「ポスト」が入手したDVDには、ジャージを羽織った女が登場し、撮影者の合図により、相手の男のあそこを、「笑みさえ浮かべて舌を絡め始める」のだ。

 秋口から、酒井法子の「性愛シーンが収録されている」映像が流通していると言われていたそうだが、それを見た「ポスト」の記者は「確かに酒井に似ている」。肝心な部分にはモザイクがかかっているが、目元などは、そう言われればと思わせるものがある。

 週刊誌の常道の言い回し「だとすれば」、なぜこのようなものが撮影されたのか。

「シャブで遊び慣れた男というのは、みんなだいたい、セックスを記録したがる。1人になった時、それを見て反芻してまた楽しめるから。いきなりカメラを向ければそりゃ、女性だっていやがる。でも、最初だけ。いざ始まれば気持ちよくてそれどころじゃない」(作家の中野ジロー氏・「ポスト」より)

 もちろん真偽のほどは定かではないが、酒井の元所属事務所幹部のコメントが気になる。

「……これは本当に法子なのか? たしかに、よく似てはいますが……そうでないと信じたい。それしか、私にはいえない」

 よくある、流出ビデオの類だとは思うが、覚せい剤が絡んでくると、そういうこともあるかもしれないと、ちょっぴり思わせることも事実ではある。

 その他には、「佐藤優VS.西山太吉『国家と密約』の読み方」、「五木寛之VS.姜尚中『新・鬱の時代』」などの読み物は新年合併号らしいが、残念ながら深みがない。それならば、「新潮」が東京と鳥取で起きている、中年女による「連続殺人疑惑」のその後を追った「『2人の毒婦』沈黙の捜査日誌」がおもしろい。だが、残念ながら2ページでは、読み応えに欠ける。

 鳥取の方は、いくつか警察が立件に自信を持っている「不審死」があるそうだが、東京の方は、「とにかく物証がない。こんな事件も珍しいよ」「かなりのタマだよ。自供なしでどこまでいけるか」と、捜査関係者も泣き言ばかりだという。
 かつては”事件の新潮”といわれたのだから、こうした新聞、テレビが追いかけなくなったネタを、十分な取材でフォローしていくことこそ、やってもらいたいものだ。

 今週は残念ながら大賞を授与できる記事はなかったために、以上の3本を「佳作」とする。
(文=元木昌彦)

motokikinnei.jpg撮影/佃太平

●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

【著書】
編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか

本名、加藤まい ~私がAV女優になった理由~

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最終更新:2009/12/21 21:00
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