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「債務逃れか!?」プロレス団体「ハッスル」崩壊は単なる看板の掛け替えか

hasle1220.jpgハッスル・オフィシャルサイトより

 プロレス団体「ハッスル」の選手やスタッフが設立した新団体「スマッシュ」に、”ハッスルの看板を掛け替えただけ”という疑惑が浮上している。

 「ハッスル」の興行に協力した関連会社のスタッフが「興行中止騒動の前から、関係者からは『名前を一新して新会社でやればいいんじゃないか』なんて話があるのを耳にしていた」と語っているのだ。

 12月8日、ハッスルの元最高顧問だった酒井正和氏は、新団体「スマッシュ」の旗揚げを発表。出席したのは「ハッスル」に出場していたTAJIRI、小路晃ほか、スタッフも含めそのままハッスルの面々だった。


「イベントに関する部分で考えが合わない」

 酒井氏はそう語って「ハッスル」と分裂した形での新団体と位置づけ、来年3月26日に東京・新宿FACEでの旗揚げ興行を発表した。

 一方、ハッスルの方は、この4日後に12月25日に予定されていた「ハッスル・マニア2009」の開催中止を発表。「来年2010年以降よりの活動再開を目指す」としたが、新たな日程などは何も発表されてない。

 前出の関連会社のスタッフによると「既にハッスルは存在しないのと同じ。ただ、いろいろと債務とかありますから、形として残している感じだと思います。正直、あとはいかに責任を放棄する形で終わらせられるか、その処理だけでは?」という。

 まるで倒産した会社の残務処理といった様相なのだ。

「ハッスル・マニアの中止も、新団体への移行も、もっと早くから準備されていた感じなので、出来レースで看板の掛け替えをやっているとしか思えません。来年もハッスルが存続するように見せているのは、債務から逃げているように思われるのを避けるための時間稼ぎでは? だいたい選手もスタッフも全員が何事もなく移れる時点でおかしな話ですからね(笑)」(前出関係者)

 「スマッシュ」は「ハッスル」の興行中止で払い戻しされていないチケットについて、ファンを無料招待すると発表。これを伝えるダイレクトメールの顧客情報は「ハッスルエンターテインメント社の協力」による個人情報の受け渡しだとしている。

 この動きについて「団体が分裂したとは思えない動き」と言うのが、「ハッスル」に常連出場をしていた某レスラ-で「最初は新しいスポンサーがつくとか聞いていたのに、その裏ではハッスルの名前を誰かに売るとか、小賢しい動きばかり耳に入ってくる。ちゃんと支払いもしないままハッスルを消滅させて、同じ連中が平然と別団体をやるなら納得いかない」と激怒していた。

 一方、別の選手には関係者を通じて「『スマッシュ』が軌道に乗れば、未払い分を上乗せしての金額で試合オファーができるというような話」があったというから、選手間でも戸惑いが広がっているようだ。

 ただ、新団体スマッシュについては「『ハッスル』とは比べ物にならないぐらい規模が小さく、しかも格闘技と併合したコンセプトが定まらないもの。ダメになった『ハッスル』と同じ人たちがやるんだから先は知れている」というプロレス関係者の厳しい声もある。

 さまざまな噂が乱れ飛ぶ「ハッスル」の舞台裏。「ハッスル」関係者は、ファンに対して明確に状況を説明する責任があるのではないか。
(文=小田美代)

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最終更新:2009/12/20 11:00
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