興行中止、金銭問題で暴行事件も!? プロレス団体「ハッスル」崩壊の構図
#格闘技 #プロレス
経営難で10月末、4大会の中止を発表したばかりのプロレス団体「ハッスル」が、再出発として発表していた12月25日の両国国技館大会も中止とすることが判明した。
「両国なんて大会場でやれないのは最初から分かりきっていたこと」
こう語るのは興行に携わった関連会社のK氏だ。
「まず、資金不足で一部選手へのギャラは未払いのまま。これで主要選手の多くから出場の約束を取れていないんです。こうなると集客力のある企画は立てられないので、大会場どころか興行自体が成り立たない」
それでもアリーナクラスの興行を計画したのはなぜか。
「たくさん実入りが見込める興行でドカンと挽回しなければ、マイナスを埋められないからでしょう。もともとハッスルの山口日昇社長は、性格的にもギャンブル好きで、地道にコツコツやっていくタイプじゃないですからね。彼は専門誌『紙のプロレス』(ワニマガジン)の編集長をやっていたときも、妻に経理を任せきり。放漫な金銭感覚で各方面に迷惑をかけていたって話ですから」(K氏)
一時はコミカルなドラマ形式の演出がウケ、新時代のプロレスとまでいわれた「ハッスル」だが、関係者からは「そもそも、PRIDEを運営していたドリームステージエンターテインメント(DSE)の税金対策として作られた団体で、儲けるシステムができていなかった」という見方もされている。
ハッスルは07年にDSEから独立する形をとったが、「打ち合わせと称してキャバクラで豪遊していたり、私的な流用にしか見えないものがあるという話をスタッフからよく耳にしました。湯水のように経費を使っていたDSE時代と同じような金の使い方だったそうです」とK氏。
気がつけば慢性的な資金不足に陥っていたというが、あるときを境に山口社長の顔色が変わっていったという。
「特定の人間からの電話には逃げるように出なくなったり、どこかビクビクしたような感じでした。10月末の大会中止の記者会見でも山口社長の頬にはアザのような跡があったんですが、金を借りている先に殴られたという噂があります。一説には、山口社長が”このままハッスルを倒産させたい”と訴えたことに、”逃げる気か”と激怒されたんだとか。また、過去の不透明な経費の使途が浮上して山口社長自身が問い詰められている状態だとか……実際、どこまでが本当のことかは分かりませんが、当たらずとも遠からずでは?」(K氏)
現在、ハッスルは来年からの小規模会場でのリスタートを計画中だというが、主要会場としたい後楽園ホールはドタキャンの余波で使用を断られているとの話もある。
また、ある出版関係者は「ハッスルから多額の広告費が入っていたともいわれる専門誌『kamipro』(エンターブレイン)は収益減どころか、一部の利益をハッスルの借金の担保にしている状態だという話を聞いた」と言っている。
過去の清算のために終わりたくても終わらせられない状況なのか、それとも専門誌と一緒に沈んでしまうのか。こんな状況では、たとえ復活してもファンは腹の底から笑って見られないと思うのだが。
(文=小田美代)
どうなるkamipro?
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