J2降格・借金漬けの大分トリニータ 前代未聞、Jリーグから6億ゲットの裏事情
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ナビスコカップで初優勝を果たした昨年から一転、ぶっちぎりの最下位で早々とJ2降格を決めた大分トリニータが、Jリーグから巨額の融資を受けることが決まった。17日のJリーグ理事会で審議、承認された。約10億円の「公式試合安定開催基金」から最大6億円の融資枠を用意。まずは3億5,000万円を借りるという。
期末となる来年1月までに不足している運営費は、7~8億円と言われる。当面借り受ける3億5,000万円は地元金融機関への返済と、選手の給与など11月分運営費の支払いに当てられる。Jリーグの融資枠から残りの2億5,000万円を追加融資してもらっても、1月には底をつく。
大分トリニータの青野浩志取締役経営企画部長は「なんとか地元の支援をお願いしたい」というが、現時点で期末までの不足分の支払い、公式試合安定開催基金への返済の目処は立っていない。
6億円といえば、弱小クラブの年間予算をも超える巨額である。なぜ、そこまでして大分の面倒をみるのだろうか。パチンコホール大手「マルハン」をトリニータの正式な広告主と認めず、ついには今年9月、「スペシャルスポンサー」から撤退させたことが後ろめたいのだろうか。
「そうしたことよりも、Jリーグの方針だと思います。1998年の横浜フリューゲルス消滅以後、Jリーグは倒産するクラブを出さないよう努めてきました。この10年、消滅危機に陥ったクラブや、Jリーグ加盟条件を満たさないクラブに厳しい態度であたってきましたが、それも愛の鞭。プレッシャーをかけることで、困難を乗り越えさせようという狙いがあったようです。実際、東京ヴェルディホールディングスは、存続に必要とされる約5億4,000万円を自力で集めました。今回の場合は、大分の自助努力でどうにかなる範囲を遙かに超えていたため、やむを得ずウルトラCを使ったのでしょう」(サッカーライター)
今年2月に行政処分を受けた、健康食品会社「フォーリーフ」を大分のスポンサーとして認可したことから、Jリーグの姿勢に懐疑的なサッカーファンも多い。しかし報道こそされていないが、Jリーグはさる業界勢力の進入を水際で食い止めるなど、クラブ保護に神経を使っている。
今回、Jリーグは大分の救済にあたり、最大限の努力をしたことになるが、それでも大分が消滅を免れる保証はない。そして奥の手を使った以上、Jリーグも次の一手を打つのは難しくなるだろう。
Jリーグの鬼武健二チェアマンは「再建途上の会社としては、あってはならない経営が行われていた」という。大分の借入金総額は来年1月までで約12億円。主力選手を売っても足りない。
地元の支援を取り付けられる再建プランを打ち出すことができるのか。Jリーグ史上最大の倒産劇ともなれば、地方のJクラブや自治体に与える影響も大きい。
再建請負人として、前述の青野氏(大分県職員)が取締役に就任したほか、Jリーグからは元常務理事の熊地洋二氏も送り込まれた。18日現在、溝畑宏社長の進退は不明だが、近日中になんらかの答えを出さなければならないのは確かだ。
2008Jリーグヤマザキナビスコカップ 大分トリニータ初制覇!栄光の軌跡!
もうこんな姿見られないかも……
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