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ラブコメだけじゃない! キャメロンが初の母親役を熱演『私の中のあなた』

watashinonakanoanata.jpg©ギャガ・コミュニケーションズ

 キャメロン・ディアスが久々にシリアスドラマに主演した『私の中のあなた』が、10月9日より公開される。2005年公開の『きみに読む物語』が興行収入15億円のスマッシュヒットを記録したニック・カサベテス監督の最新作で、キャメロンは自身初の母親役で熱演を見せている。

 物語の主人公は、母サラ、父ブライアンと長男ジェシー、長女ケイト、次女アナの5人で暮らすフィッツジェラルド家。しかし、長女ケイトは幼い頃から白血病に侵されており、11歳の妹のアナは、そんなケイトに血液や臓器を提供する最適なドナーとなるために、人工授精で生み出された存在だった。

 一家はケイトの難病を抱えながらも常に明るく、笑顔で支え合ってきたが、ケイトへの腎臓の提供が必要になったある時、アナは突然「自分の体のことは、自分で決める」と移植手術を拒否。テレビCMで見た抜群の勝率を誇る弁護士アレグサンダーを訪れ、両親を提訴したいと持ちかける。ケイトに生きてほしいという願いは家族みんなのものだと思っていたサラは、この行動にショックを受け、アナと対立。ブライアンは、アナの気持ちを理解しつつも、深まる家族の溝に沈んでいく。当のアナも、ケイトに生きてほしいという思いは変わらなかったが、しかし、彼女の起こした行動の裏には”ある思い”があった。そして、ケイトやジェシーにも……。

 日本でもソフトバンクのCM等でおなじみのキャメロン・ディアスは、意外にも母親役を演じるのは今回が初めて。『マスク』で映画デビューしてから早くも15年がたったものの、いまも変わらぬキュートな笑顔を振りまいてくれる。ここ数年の『ベガスの恋に勝つルール』や『クリスティーナの好きなこと』といったラブコメ路線で実年齢を忘れがちだが、今年で37歳のアラフォー世代。母親役を演じてもなんら不思議ではない年齢だ。しかも、単なる母親役ではなく、白血病の長女の看病に人生を捧げた上に、次女とは法廷で争うという難しい母親役だ。キャメロンはこの役を演じるにあたり、難病の子供を抱える親たちと会って、その人物像を研究。全編、ほぼノーメイクで出演しているうえに、抗ガン剤で脱毛した娘を励ます場面では、自らもバリカンで頭を借り上げ、坊主頭になるという女優魂を見せつけているから、その姿は必見だ。

 また、そんなサラと法廷で争う次女アナ役には、『リトル・ミス・サンシャイン』でアカデミー助演女優候補になった名子役アビゲイル・ブレスリンが扮し、彼女に協力する敏腕弁護士に『ディパーテッド』のアレック・ボールドウィンなど実力派キャストが揃っている。余談だが、当初は物語の中心になる姉妹を、やはり天才子役として有名なダコタ・ファニングと、その妹エル・ファニングが演じる予定だったが、一説によれば、ダコタが坊主頭になることを嫌がったために降板となったという。

 全米ではアクション超大作がひしめくサマーシーズンにあえて封切った結果、ボックスオフィスでは埋もれた存在になってしまったが、本来ならヒューマンドラマが多い秋に向いている作品なので、むしろ日本ではちょうどよい頃合いの公開。「白血病」「ドナー」など重たいキーワードは並ぶが、見終わったあとには爽やかな感動に包まれるタイプの映画なので、その良質なドラマをじっくりと味わいたい。
(文=eiga.com編集部・浅香義明)

『私の中のあなた』
<http://eiga.com/movie/54166>

『私の中のあなた』特集
<http://eiga.com/movie/54166/special>

きみに読む物語 スタンダード・エディション

こっちも感動モノ。

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最終更新:2009/10/03 15:00
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