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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 酒井法子被告「夜逃げのサカイ」で芸能界復帰&たけし軍団入り!?
【元木昌彦の「週刊誌スクープ大賞」第13回】

酒井法子被告「夜逃げのサカイ」で芸能界復帰&たけし軍団入り!?

post0914.jpg「週刊ポスト」9月25日・10月2日合併号より

部数低迷が叫ばれ、その存在意義が問われども、テレビや大手新聞が”書けない”真実を暴く週刊誌ジャーナリズム──。毎週発売される各週刊誌の中から、伝説の編集長・元木昌彦が選りすぐりのスクープ大賞を認定!!

●第13回(9月8日~9月14日発売号より)

第1位
第1位「のりピーを『軍団』で再生させるって? だったら芸名は”夜逃げのサカイ”で決まりだっての!」(「週刊ポスト」9月25日・10月2日合併号「ビートたけしの21世紀毒断」より)

第2位
「仰天スクープ 民主党・田中美絵子 乱歩映画フルヌードシーン!?」(「週刊文春」9月17日号)

第3位
「やっぱりのふたり! 安藤美姫(21)・モロゾフ(33)『愛の4回転』同棲撮!」(「週刊ポスト」同号)

 今週は「ポスト」が頑張っている。まずは、フィギュア界のアイドル、ミキティこと安藤美姫が、以前から話題になっていたイケメンコーチ、ニコライ・モロゾフ氏とアメリカ・ニュージャージー州の小さな町で、練習だけではなく、愛のレッスンも受けているというお話。

 バツ3のモロゾフ氏には小さな娘もいるようだが、彼がバルコニーでバーベキューをしている姿を見つめるミキティは、確かに幸せそうである。

 翌日、その娘と仲良く並んでいる写真もカラーで掲載している。コーチと選手の男女関係は珍しいことではないが、最近色っぽさを増してきた彼女の艶技に、ますます磨きがかかるのは間違いないだろう。

 第2位は、多くの週刊誌が取りあげている、民主党のアイドル議員、田中美絵子氏のスキャンダル第2弾だ。コスプレ姿で風俗ライターをやっていたことは先週触れたが、今回は、04年に公開された映画『盲獣VS一寸法師』で、寡婦役の田中氏が、腕がいいと評判の按摩の施術を受けて悶えるシーンで、乳首を露わに、体当たり演技をしていたことが明るみに出たのだ。

「按摩師の両手の指が、むき出しになった彼女の白い乳房を這い、そっと揉みしだくと、わずかに開いた麗子(田中氏の役の名=筆者注)の唇からは、声にならない吐息が洩れる──」(文春)

 議員活動する前に、これほど有名になっては、さぞ、永田町ではやりにくかろうと、同情を禁じ得ない。だが、こうした様々な体当たり経験が、これからの国政にどう生きるのか、興味津々というところではある。

 なお、このスキャンダルは、「フライデー」や「ポスト」でもやっているが、発売の関係で、一番早く扱った「文春」(「新潮」もやってはいるが、「文春」はグラビアと記事を掲載)に軍配を上げた。

 今週の第1位は、タイトルを読んだだけで吹き出す、見事な毒舌ぶりが冴えるビートたけしの連載。

 大きな関心を集めた総選挙や押尾学事件があったため、週刊誌やワイドショーは盛り上がっているが、その最大の功労者は、酒井法子夫妻の覚醒剤事件であることは間違いない。

 しかし、二人とも拘留中で、新しい話が入ってこない今週は、各誌やや中だるみだが、そのなかで、切り口の面白さでは群を抜いている。さすがたけし。

「不祥事を起こしたタレントはたいてい『ぜひ面倒見てほしい』ってオイラのとこに厄介になろうとするんだよ」と振っておいて、のりピーも押尾も、たけし軍団に入れてくれと言い始めるんじゃないかと思うと、オチオチ夜も眠れないとぼやく。

「もうオイラも歳だし、いまさら厄介者を抱え込むつもりは毛頭ないんでさ。のりピーや押尾がオイラの所に来たいって言い出さないうちにヤツラにサンザンな芸名を命名しとこうかなってね。のりピーの場合は、『引越しのサカイ』の向こうを張って『夜逃げのサカイ』ってのはどうだい。『どんなヤバい状況でも6日間は逃げおおせます』ってオチでさ。出囃子は『勉強しまっせ、夜逃げのサカイ!』で決まりだよ。押尾は『お塩コーセー大臣』だな。『コーセー』っていったって、『厚生』じゃなくて『更正』の間違いだってね。得意な一発芸は、鼻から大量の食塩を吸い込むってことでさ」

 週刊誌には、どこかに毒がなければいけない。スキャンダルはもちろんのこと、私が流行らせた「ヘア・ヌード」というのも毒である。

 この頃の週刊誌には毒がない。編集部が自主規制し、その上、法務部や顧問弁護士たちがチェックすることで、毒などまったくない無菌状態の週刊誌ばかりができてしまっていないか。たけしの毒を、週刊誌の編集長や編集者たちは見習うべきである。
(文=元木昌彦)

motokikinnei.jpg撮影/佃太平

●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

【著書】
編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか

Poison-Movie Mix-

世の中は毒だらけだよ

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最終更新:2009/11/02 19:26
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