アジアの恐怖が絡み合う!『シルク』
#DVD #ホラー #江口洋介
[徳光正行オススメポイント!]
ホラーの常識を覆すインパクト アジアのトップ俳優の演技も必見
06年に公開されてからジワジワと口コミで評判が広がり、ついにDVD化にこぎつけた知られざる名作とのコトですが、まず、台湾の俳優さんは演技がうまい。特に刑事役のチャン・チェンは非常に迫力のあるシーンを作り出しています。台湾や韓国では映画俳優のステイタスが高く、またそれを汚さないような努力をしているんでしょうね。テレビと映画の垣根がない日本の俳優とはひと味もふた味も違う。
1971年、神奈川県生まれ。タレント。徳光和夫の次男。『ザ・ゴールデンアワー』(東京MXテレビ)、『スペチャ!』(スペースシャワーTB)などで活躍中! もちろんサイゾー本誌連載『愛のズルむけい地』に登場いただいているアノ人です!
彼らを見ていると「日本の俳優は大丈夫か?」と思うことも。たまに口が半開きのだらしないヤツとかいますからね。もちろん主演の江口さんは圧倒的な存在感で日本人俳優として対等かそれ以上の演技を見せてくれています。
あと、幽霊が人を殺すシーンの腹に響くような音は、日本ホラーよりもリアリティを感じさせてうまい。ただ、一瞬のインパクトに頼っているきらいがあって、『呪怨』や『リング』のように、スススッと近づいてくる日本独特の怖さがなかったかも。一瞬の印象は後を引かないので、もっと心のひだにからみつくような怖さが欲しかったように思いましたね。
(取材・文=丸山大次郎/「サイゾー」9月号より)
[宣伝担当オススメポイント!]
紆余曲折する戦慄の展開と”幽霊の概念”を覆す新感覚ホラー
描写に既存のジャパニーズ・ホラーにはない斬新さがあります。不確かな存在であるはずの幽霊がすでに捕獲されていて、ある程度は科学的に解明されている。しかも特殊な目薬を使うことで、目に見えるようになっています。純粋なホラーを期待していた人は怒るかもしれませんが、この新しい幽霊像は、既存の幽霊とは違った味わいがあります。また、同作にはインパクトのあるシーンが多い。イエ刑事が幽霊の追跡を受けて車で逃げているとき、追いついた幽霊が後部座席から車の中に入ってくる。そして、幽霊の腕が彼の体をすり抜けて心臓に手をかけると、苦しさのあまりに急ハンドルを切って車が吹っ飛ぶのですが、その瞬間に幽霊も車をすり抜けてスポーンと車外に投げ出されるんです。思わず「えーっ」と叫んでしまうほど衝撃的。あまりに予想外のシーンを目の当たりにして、爆笑してしまう人もいるかもしれません。これも既存のジャパニーズ・ホラーではまず見られないシーンといえるでしょう。ほかにも、主人公の江口洋介さんが反重力を利用して壁を歩くシーンも秀逸。思わず「そんな馬鹿な!」と、目が点になってしまいそう(笑)。これくらい突拍子もない演出は、おそらく日本の監督にはできないと思いますね。
でも、そんな突き抜けたシーンがありながら、ホラーという枠を逸脱していないのは監督と役者の手腕のたまものです。
シルク
天才物理学者の橋本(江口洋介)は、さまざまな電磁波を吸収できる”メンジャー・スポンジ”を発明した。その後、「幽霊が電磁波の集合体である」ことを発見した彼は台北で研究班を組織し、”スポンジ”を利用して少年の幽霊を捕獲することに成功した。そして、少年について、敏腕刑事のイエ・チートン(チャン・チェン)とともに調査するが……。一部でカルト的な評価を得た新感覚ホラーが、DVDで登場!
販売元/SPO
監督・脚本/スー・チャオピン
出演/江口洋介、チャン・チェン、カリーナ・ラムほか
時間/109分
価格/5040円(税込)
発売中
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