偏執狂的に練りこまれた笑い 『THE GEESE 1st DVD Dr.バードと優しい機械』
#お笑い #DVD
[徳光正行オススメポイント!]
理性と知性を感じるコントだけにさらなる”危うさ”を期待!!
『THE GEESE』のコントでは、たとえば、思ったことの逆を言ってしまう人が出てくる「逆」とか、アメリカンコメディチックな「おしゃれ強盗」は、設定からオチまでの過程を微に入り細に入り、齟齬がないように考え抜かれているのがわかりますね。最近の若手コンビで、ここまで偏執狂的に作り込んだコントは珍しいと思うけど、それは芸人として”キレイ”すぎるんでしょうね。男前の2人だし(笑)。
1971年、神奈川県生まれ。タレント。徳光和夫の次男。『ザ・ゴールデンアワー』(東京MXテレビ)、『スペチャ!』(スペースシャワーTB)などで活躍中! もちろんサイゾー本誌連載『愛のズルむけい地』に登場いただいているアノ人です!
きっと、頭が良すぎるんだと思うけど、たとえば、コント55号とかダウンタウンの松本人志みたいに、多少設定におかしなところがあってもそれを感じさせない勢いというか衝撃みたいなものが出てもおもしろいかも。女性がちょっと引いてしまうような、どぎついものとか。芸人は、頭がおかしいくらいでちょうどいいのかも?
[本人インタビュー!]
ヤバいのは××事務所と滑舌の悪さなんですよ!(笑)
──ギースさんといえばコント。毎回きちんとした設定があって、スタートからオチまでの展開も作り込まれているのが特徴的ですが、今回のテーマ”ヤバい”という意味では、あまりネタには関係なさそうですね。高佐(以下、高) そんなことはありませんよ。たとえば、強盗の計画が犯行時の服装に関することばかりという「おしゃれ強盗」というコントでは、尾関が「~を着て、~をつけて」と服の着こなしを言う長台詞があるんです。そこでは、いつ失敗するかとヒヤヒヤしていました。
尾関(以下、尾) 俺、そんなにオシャレじゃねーもん。というか、俺は滑舌がすごく悪くて、たまに「母音しかわからない」と言われる。結局、7回の公演で1回しか成功しなくて、スタッフからも冷たい目で見られた。
高 俺も気まずかったよ。しかも、危ないなーというシーンがあるコントでは、失敗したときのためのフォローをいつも準備しているんだぞ!
尾 まあまあ。でも、ヤバいといえば、今回はそうでもないけど、これまでは「放送禁止ギリギリクイズ」とか、テレビでやれないネタをひとつ、ふたつはライブでやっていたじゃない。今回は唯一、スベるギャグを録音するという設定の「レコーディング」で、おもしろくない芸能人の名前を言ったくらい。たとえば、「サイゾー」さんでもよく特集されている事務所の……。
高 ちょっと待て! 実名を出すといろいろ問題が!
尾 はいはい。でも、業界の規制で言いたいことが言えなくなるのが一番ヤバイよね。実際、今回も気づいたら危ないネタはおさえているし。
高 確かにね。これからは、ギリギリのネタもどんどんやっていかないと。
尾 ということで、さっきのスベる人は……。
高 でも、その事務所はダメ!
THE GEESE 1st DVD Dr.バードと優しい機械
「キングオブコント2008」で決勝進出を果たした尾関高文と高佐一慈によるお笑いコンビのザ・ギース。ボケとツッコミの役割が入れ替わったり、ときには両方がボケてみたりと、型にはまった「お笑い」とは一線を画している。しかし、5回目となるライブを収録した今作では、緻密な設定に頼らずに2人のチグハグな会話でネタが進行していく「退屈なフライト」など、新たな試みにも挑戦している。
販売元/コロムビアミュージックエンタテインメント
出演/THE GEESE(ザ・ギース)
時間/80分
価格/3990円(税込)
発売中
© ASH & D/COLUMBIA MUSIC ENTERTAINMENT
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