必見は女性陣の艶演!『呪怨 黒い少女』
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[徳光正行オススメポイント!]
『呪怨』の世界観を忠実に演出 出演者の個性全開の短編ホラー
この作品では、役者たちが非常に魅力的でしたね。主人公・芙季絵の母親を演じている元AV女優の高樹マリアさんなんて、薄幸な雰囲気を見事に漂わせていました。やはり、ポルノ出身の女優さんは、この手の演技が本当にうまい。『団地妻・昼下りの情事』の白川和子さんや『赤い髪の女』の宮下順子さんを彷彿とさせてくれましたよ。
1971年、神奈川県生まれ。タレント。徳光和夫の次男。『ザ・ゴールデンアワー』(東京MXテレビ)、『スペチャ!』(スペースシャワーTB)などで活躍中! もちろんサイゾー本誌連載『愛のズルむけい地』に登場いただいているアノ人です!
また、除霊師を演じている中村ゆりさんもすごい美人だったし、加護亜依ちゃんも色っぽくなっていた。というか、加護ちゃんはお母さんに似てきましたね。これから素敵な女性になりそうな予感がするほど、艶気があふれていました。正直なところ、「ぜひお相手を!」と思いましたし(笑)。
いまのホラー映画は、アイドルの登竜門的な作品が増えていますよね。それだと、「怖さ」を表現するよりも、アイドルを見せることに力点が置かれてしまう。しかし、この作品はそういったあざとさを感じることはなかった。ぶっちゃけ、加護ちゃんが主演である必要がまったくない内容です(もちろんいい意味で)。純粋なホラーファンにとっては、うれしいことですよね。
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日本初のエクソシスト型ホラー! 必見は加護さんの体当たり演技
同時上映された『呪怨 白い老女』とは趣を異にした本作ですが、まず、これまでと違うところといえば、除霊をしようと試みる人物が登場したことでしょう。呪いに立ち向かうというエクソシスト的な行為は、日本ホラーでも初めてでしょう。また、最後のシーンなのであまり詳しくは言えませんが、黒い少女のスピーディかつアクロバティックな惨殺シーンは、これまでのホラー映画ではまず見られないほどインパクトのあるものでした。アクションの演出に定評のある安里監督の実力がうかがえますね。そして特筆は、黒い少女役を演じた松本花奈さんの存在感。不幸な少女と不気味な悪霊をしっかりと演じ分け、子役とは思えない実力を見せています。実は彼女、楳図かずおさんの大ファンで、台本の下に漫画のキリヌキを貼り付けて表情の参考にしていたそうです。ただ、普段はおとなしい子なので、黒塗りの顔のままポツンと座っていた彼女を見て、主演の裕子を努めた加護亜依さんがビックリしていました(笑)。
あとは、加護さんの体当たり演技も必見。裕子の隣人が壁に耳を当てて、彼女のあえぎ声を聞こうとするシーンがあり、その声は加護さん本人の肉声です。録音のときに監督から何度もダメ出しされて、ついには艶っぽい声を上げることに成功しています。役者として一皮むけた彼女に魅了されてしまいますよ。
呪怨 黒い少女
誰もいない教室で苦悶の表情を浮かべて倒れた少女・芙季絵(松本花奈)。病院に運ばれた彼女の担当になった看護師の裕子(加護亜依)は、その後、不思議な体験をするようになっていく。検査の結果、芙季絵の中に「嚢腫」の存在が明らかになり、そこから黒い少女による恐怖の事件が始まっていく。生まれてくることのできなかった恨みによって、裕子の隣人や芙季絵の父親が次々と少女の標的に……。そして、霊力を持つ芙季絵の叔母が除霊を行うのだが、それこそが最悪の危機への幕開けだった。
発売元/東映ビデオ
原案・監修/清水崇
監督・脚本/安里麻里
出演/加護亜依、瀬戸康史、中村ゆり、高樹マリア、松本花奈ほか
時間/60分
価格/4725円(税込)
発売/9月21日
© 2009 東映ビデオ・CELL
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