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米国との衝突、党内内紛……民主党政権の「キケンすぎる未来」(前編)

89846771.jpg気分はすっかり総理大臣。敵は、
もう自民党なんかでない!?

 今月末に迫った衆議院総選挙。民主党が政権を奪取することが、ほぼ確実視されている。だが、このラディカルな変化は、さまざまな事態を生むのではないか? 民主党政権誕生時に起こるであろう混乱を、全国紙政治部デスク(A)、全国紙野党担当キャップ(B)、民放政治部記者(C)が予測する

A 民主党政権誕生は確実そうだね。

B そうなると、我々メディアの状況も変わる。官邸にも、鳩山由紀夫代表たちに食い込んだ野党担当記者たちが続々と詰めることになり、番記者体制も総入れ替えになる。

C 自民党の選挙広報は確かに代理店Dだから、ライバル会社にすがる気持ちはわからないわけじゃないけど。西松建設事件で党がつぶれるかもしれないときに、広告会社はないよなぁ。

A これまで「自民=D=新聞・テレビ」という構図だったけど、民主党に変わるとメディアのコントロールはどうなると思う?

B しばらく民主党政権とは、ぎくしゃくするんじゃないかな。朝日新聞なんて西松建設事件やマルチ商法事件にひっかけて民主党叩きがすさまじかったから、民主党内に朝日アレルギーが充満してる。

C でも、7月の都議選で民主党が圧勝したあたりから、マニフェストを褒めちぎったり、露骨なすり寄りをしていますよ。

A 経営にかかわるから必死なんだよ(苦笑)。新聞社やテレビ局にとって1回1000万円単位の売り上げが見込めた政府広報広告を減らされたら困るからね。

C そうそう。地方の新聞社やテレビ局は政府や自治体の広報費にかなり頼っているんですが、最近、民主党系の知事や市長が誕生したところは経営難になっていると聞きます。

A 政権とマスコミの癒着がなくなるのは健全なことさ。自民党はある意味、新聞・テレビを業界として守ってきた側面があるからね。特に新聞はどう見ても価格カルテルを結んでいるのに、談合で摘発されたことがない。

B 公正取引委員会が踏み込まないよう、自民党が新聞を独占禁止法の適用対象外にしてくれたからね。民主党政権になれば、新聞談合にメスを入れてくるかもしれない。

C でも、悪いことばかりじゃないのでは? 官邸の記者会見はガラス張りになって、会見に外国メディアも入れるようになるそうです。

B そうなると、やっかいな問題が出てくるんだ。

A うん、民主党の方針に、外国メディアがかみつく可能性が高いからね。なかでも日米の安全保障問題はガラリと変わる。鳩山はマニフェストの中で、米国に有利な日米地位協定の改定を提起したものだから、米国サイドは猛烈に反発。その手先ともいえるニューヨークタイムズら米国メディアの記者は、激しく追及するようだ。
後編へつづく/構成=編集部/「サイゾー」9月号より)

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最終更新:2009/08/27 16:38
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