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TBS『ザ・ドリームマッチ』ナイツ塙が偽悪キャラを演じた裏側

naitsu_dreammatch.jpg『笑魂シリーズ ナイツ 「ナイツのヤホー
で調べました」 』
ビクターエンタテインメント

 芸人をシャッフルし即席コンビを結成、そのネタを競う番組『ザ・ドリームマッチ』。若手芸人が出場する大会『ザ・ドリームマッチ09 真夏の若手芸人祭り!!』が、8月9日に放映された。

 今回出場したのは、オリエンタルラジオ、エハラマサヒロ、鳥居みゆき、小島よしお、ナイツ、キングオブコメディ、U字工事、オードリー、NON STYLE、アンガールズ、ロバート、トータルテンボスの、12組22名。7組目に登場した、ナイツ塙&オリラジ藤森コンビのやり取りの中に、ちょっと気になることがあった。

 画面テロップでも、”寄席系&ヒップホップ系芸人 異色コンビが誕生!!”と表示されていた通り、カラーの大きく異なる両者。ナイツ側からすると、オリラジ=アイドル芸人という意識が塙の中で強いのか、

「僕らが漫才協会で一番苦しんでる時に、『武勇伝、武勇伝』って言ってた」

 と、若干嫌味のような一言も。

 そして、顔合わせ。参考のために、塙が「例えばどういうの?」と、藤森に「武勇伝」ネタをちょっとやってもらったところ、

「えっ、何? 何が面白いの?」

 と、一世を風靡した必殺のネタに対してキツい一言。その後、たいしてはかどらずに打ち合わせ終了。そのとき、塙がスタッフに向かって、こうつぶやいた。

「全然作んないっすね、彼。……ちょっと僕、しっかり考えます」

 藤森は役立たず発言である。

 2回目の打ち合わせでは、藤本に「キミには漫才は無理だ」というようなことを言い、塙が考えてきたコントをやることに。そして、ちょっと練習した後で、

「もうOKでしょ」「後は当日でいいと思う」と切り上げる。藤森が、「僕はします!」と熱さを見せると、

「家で勝手に自分で想像してやってくれればいいよ」

 これには藤森も、

「『勝手に』って、何なんすか、もう!」

 と半ギレだったが、このナイツ塙の態度、日ごろ目にする、どちらかといえばボケてて人のよさそうな姿と大きく違っている。ちなみに2組目にトータルテンボスの大村とコンビを組んだ相方の土屋も、新婚ということで、練習を早めに切り上げて「早く帰りたい」オーラを出しまくって大村のひんしゅくを買っていたが、ナイツはいつもこんな感じなのだろうか。

「ナイツの塙さんは、仕事に真面目な人。だから、たとえお祭り番組の遊びネタでも、ネタには真剣になっちゃうところはあると思います」

 と、あるお笑い関係者が言う。

「それに、コンビネタでも、もともと一人で練習するのが好きみたいですしね」

 一方、人気バラエティ番組の構成を手がけるある作家は、こう指摘する。

「漫才協会の理事ですからね。理事がそんな感じ悪い人じゃ困ります。いくらなんでも、カメラがまわってるわけですから、本当に感じ悪かったら、表には出さないですよ」

 ナイツ悪役化には、番組構成上の事情もあるのではないかと、その作家は続ける。

「12組もコンビが登場して、ネタ作って出してを繰り返すわけですから、練習風景なんかは単調になってしまう。和気あいあいとしたものばかりでも、即席コンビでやるリアリティや緊張感が出ませんし、『ドリームマッチ』では、過去にもおぎやはぎの小木さんや、雨上がりの蛍原さんなど、やる気なかったりする『悪役』キャラが出てきがちなのですが、その役回りが、今回はナイツだったんじゃないでしょうか」

 ただ今回は、ちょっと人選ミスだったのかもしれない。

「土屋さんの『新婚で早く帰りたい』というのは、ドキュメンタリー風のコントとして笑えるものになっていたと思います。塙さんが悪役ぽく見えるのは、たとえば小木さんとか、日ごろの嫌われキャラが浸透している人だと、見る側も『小木さんだからな』と安心できるんですけど、塙さんは、いい人っぽいイメージがお茶の間には強いですからね。元のキャラクターとかけはなれた姿とのギャップが嫌なふうに出ちゃった。藤森さんがまた、いじめられるのが似合いすぎて、リアルになっちゃったところもあります。さらに、そういう場面を強調するような編集をされたかな、というところはありますね」

 演出と構成上の事情で、イヤな役回りとなったナイツだが、優勝したのは抜群のコンビネーションをみせたNON STYLE石田&オードリー若林コンビ。「優勝できなかったのは、藤森が未熟だから」ではありません、念のため。
(文=太田サトル)

笑魂シリーズ ナイツ 「ナイツのヤホーで調べました」

普段いい人キャラなだけに。

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最終更新:2018/12/10 19:22
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