大物の相次ぐ訃報を受け、健康不安を訴えるミュージシャンたち
#音楽 #マイケル・ジャクソン
今年に入り、人気ミュージシャンの訃報が相次いでいる。忌野清志郎、マイケル・ジャクソン、そして今月22日には、ミッシェル・ガン・エレファントのギタリストだったアベフトシが急性硬膜外血腫のために逝去した。いずれも40~50代の早すぎる死であったため、音楽界に大きな衝撃を与えているようだ。
ある中堅ミュージシャンは、「彼らの不幸は人ごとではない」と話す。
「定期的に健康診断を受けている会社員とは異なり、個人事業主であるボクようなミュージシャンは、何年も病院にさえ行っていない人が多いんです。さらには夜型生活を長年送り、酒を浴びるように飲むなど、健康に悪いことばかりしている。ボクも最近体調が悪いし、いつかポックリ逝くのではないかと不安を覚えますね」
かつて、ロック系のミュージシャンの訃報といえば、違法薬物(ドラッグ)の過剰使用による死が定番であった。ジャニス・ジョップリンをはじめ、70年代の伝説的なミュージシャンの多くがそうして世を去っている。しかし、最近は音楽界の”浄化”も進み、ドラッグに手を染めるミュージシャンは激減。むしろ生活苦による、”貧困死”のほうが現実味を帯びているという。
「マリファナをやっている人の話はたまに聞きますが、死に至るようなハードドラッグに手を出す人は周囲にはいませんね。一部の超売れっ子は別にして、多くのミュージシャンの収入は会社員の平均レベル以下。年収300万もあればいいほうです。高価なドラッグを買うお金もなく、家賃の支払いにさえ四苦八苦している人がほとんどですから」(同前)
メディアではあまり報道されないものの、40~50代でひっそりとこの世を去っているミュージシャンは少なくないという。「ボクが敬愛していたギタリストのAさんは、仕事が減ったことを苦にして酒びたりの生活となり、先日肝臓疾患で亡くなりました」と、前出のミュージシャンは悲しそうに語る。
CDの売り上げが激減し、音楽配信で潤っている一部ミュージシャン以外は、厳しい状況がつづく音楽界。CDの売れ行きや、ライブの動員数などから、お気に入りのバンドやシンガーの”生活レベル”に思いを馳せてみてはどうか。
(文=石山博美)
ミッシェル ライブ・ベスト
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