師匠が愛弟子をバッサリ!「ヨゴレ芸人から首相へ ビンカンな下半身には要注意!」
#雑誌 #出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
部数低迷が叫ばれ、その存在意義が問われども、テレビや大手新聞が”書けない”真実を暴く週刊誌ジャーナリズム──。毎週発売される各週刊誌の中から、伝説の編集長・元木昌彦が選りすぐりのスクープ大賞を認定!!
●第5回(7月7日~7月13日発売号より)
第1位
「ビートたけし大いに語る『東国原総選挙出馬は独裁者!』」(「週刊ポスト」7月24日号)
第2位
「”婦唱夫随”の結婚生活35年──野村克也監督74×沙知代夫人77」(「女性自身」7月21日号)
第3位
「楽天田中マー君初『お泊まり愛』」(「フライデー」7月24日号)
次点
「『それでもボクはやってない』『痴漢冤罪』で激白8時間!」(「週刊ポスト」7月24日号)
今週はド派手なスクープはないが、そこそこに読み応えのある記事が多い。次点の「痴漢冤罪」は、周防正行監督の映画『それでもボクはやってない』の実在のモデル(50代男性)が、3年半の法廷闘争の末、最高裁によって上告棄却され、「1年6ヶ月の懲役」が確定した。早ければ今月にも刑務所に収監される直前のインタビューである。
逮捕時の刑事たちの過酷な取り調べや、検事が起訴した直後、彼の会社に「痴漢で逮捕された」ことを告げるなど、数々のひどい”仕打ち”を語っている。
目撃者のあやふやな証言を裁判官は、「証言全体を否定するには至らない」と認めてしまう。初犯にもかかわらず執行猶予がつかない。痴漢でなんと1年6ヶ月。反省していないということなんだろうが、彼ならずとも「おかしいじゃないか」と声を上げたくなる。司法の闇はますます深く歪んでいっているように思う。
第3位は、プロ野球界の大スター、楽天・田中将大君(20)が、某夜、六本木で騒いだ後、ひとり抜け出して向かった先は、お決まりの美女が待つ某マンション。彼女は、エントランスでパジャマの上にパーカーを羽織った姿で出迎えてくれる。
その美女は、マー君と同じ兵庫県出身で「王様のブランチ」(TBS系)の人気リポーター、通称”ブラン娘(こ)”もりちえみ、24歳だというのだ。どうしてスポーツ選手というのは年上が好きなのだろうね。
このところの「フライデー」はよくなってきたと思うが、表紙に「夏だ、選挙だ!」と特筆大書するのはやめたがいい。「フライデー」に選挙予測など聞こうという読者は、そうはいない。編集部員も大幅に減ったのだから、選択と集中が大事ですぞ!
第2位は、マー君の親分、野村監督とサッチー夫人の対談。これがとっても面白い。私は個人的に2人をよく知っているが、タイトル通り、この夫婦は、妻に夫が何でも従うことで、いい夫婦関係を築いている。
先日、サッチー夫人に、「夫婦円満の秘訣は何ですか?」と聞いたら、「無視することよ」という答えが返ってきた。「なぜ?」「だって、無視されると、気になって向こうから寄ってくるじゃない。甘えさせないことが円満の秘訣」
この対談で初めて知ったのが、携帯電話を6台も壊されたという話。監督が寝た後、携帯がかかってきて、夫人が出ると「カントクゥ」というから、「うるさい、バカヤロー」と電話をメチャメチャにして庭へ放り投げたという。それが6回?
この夫婦も年上女房。やはり年上の女房は金の草鞋(わらじ)を履いてでも探せですかな。
蛇足だが、この同じ号に1ページだが、年金の運用で10兆円大損した川瀬隆弘・年金積立金管理運用団体独立行政法人理事長(長いね~)に直撃して、庶民の怒りをぶつけている。こうした記事は、総合週刊誌でもっと追及すべきだ。さすが女性自身!
第1位は、あの勘違い男、東国原宮崎県知事を、昔の「上司」がバッサリ切り捨てていて痛快である。
「なんせヨゴレ芸人から知事、そして首相にまで上り詰めようってヤツだからね。あいつには、独裁者の素質があるは間違いないよ。国家権力を握っちゃうと、ファシズム政治を始めちゃうんじゃないか」
最後にありがたい忠告までしている。「東は今のうちに最大の弱点『ビンカンな下半身』を克服しとかないと、就任3日後に芸者とのセックスをバラされちまった宇野元首相と同じ末路になりかねないぜっての!」
さすが師匠、いいとこ見てるね!
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。
【著書】
編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)ほか
●元木昌彦の【週刊誌スクープ大賞】INDEX
【第4回】 週刊現代シルバー世代向けトルコ風呂もいいけど、ポストの民主党政権予測は他誌を圧倒!
【第3回】 新潮・文春、二大硬派週刊誌を押さえ、今週も『フライデー』が熱い!
【第2回】 週刊誌ジャーナリズムの原点 『女性自身』の長寿連載の真価
【第1回】 「フライデー」の”百聞は一見にしかず”強硬グラビア
映画の続編がこれって、救われないね。
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