美少女キャラが誘う”萌える”ピュアオーディオ入門書(前編)
#音楽 #萌え #アニソン
高額そうなオーディオシステムの前に、肩を並べて座るオタクたち……。このちょっと不思議な光景は、6月18~21日に「コミックとらのあな 秋葉原本店」で行われた、とあるイベントでのヒトコマ。多くのオーディオ製品の中から自分の好みに合った製品をセレクトし、それらを組み合わせることによって、より高品質なサウンドが楽しめるシステム「ピュアオーディオ」の魅力を体感できるという趣旨なのだが、なぜか流れる曲はアニソンばかり……。一体、何のイベントなの!?
実はこれ、6月13日に「コミックとらのあな」で独占発売となった同人誌『Soundgirl -音響少女-』の発売記念イベント。同誌は”萌え”を融合させた異色のオーディオ入門書として、音響に興味を持つオタクたちの間で話題を呼んでいるのだ。
その気になる中身はというと、手頃な価格帯を中心に、5社のブランドから発売されているオーディオ機種7製品とケーブル3種が登場し、個々の性能について詳しく解説。また、各オーディオ機種の「システムの概要」「ブランドの歴史」「アニメ/ゲームサウンドがどう聴こえるか」の3点が、プロの漫画家や人気同人作家7名によってイラスト化され、それぞれのイメージに合った美少女イラストが堪能できる。たとえば、クリアで広がりのある音を聴かせる「KENWOOD Prodino」の概要では、澄み切った星空の下で音楽を聴く美少女。歴史の深い「日本ビクター」について語られたページでは、昭和を感じさせるノスタルジックな美少女が描かれている。オーディオに関する知識がゼロに等しい筆者のような者が読んでも、とりあえずイラストを見れば雰囲気が掴める! さらに萌えられる!!……といった、非常に親切な一冊なのだ。
冒頭で紹介したイベントでは、会場内に同誌で掲載しているオーディオ機種を含めたシステム(すべてメーカーからの貸出品)が組まれ、発行人であるオーディオライター・岩井 喬氏による丁寧な解説の下、『Cagayake!GIRLS』(アニメ『けいおん!』OP)や『So far, so near』(アニメ『ストラトス・フォー』挿入歌)などのアニソンが再生された。正直、真空管アンプがどうのこうのと言われても頭に「?」しか浮かばなかったのだが、「LUXMAN NeoClassico」という機種で水樹奈々(声優)の『深愛』が再生されたときは、あまりの音の違いにぶったまげた。そのときの感動を表すなら、「まるで奈々ちゃんが目の前で歌ってくれてるみたい!!」という一言に尽きる。
ちなみに著者の岩井氏は、07年にヘッドホンと萌えを融合させた『萌えるヘッドホン読本2007』という同人誌出版にも関わっている。本作はその続編という位置付けになるのだろうか?
「確かに同じような形式を取り、ご参加いただいた作家さんも数名かぶっていますが、制作には『新しいものを作る』といった意識で取り組みました。07年にヘッドホンを題材にしたのは、時期的にヘッドホンに対する人気が高まっていたからで、実は当時から『オーディオをテキストとビジュアルでわかりやすく解説した本を作りたい』という気持ちのほうも強かったんですよ。オーディオを始めるにはある程度の情報が必要になる反面、既存のオーディオ専門誌だと書いてあることがどうしても難しくなってしまうので……」
(後編につづく/取材・文=アボンヌ安田)
●『Soundgirl -音響少女-』
ピュアオーディオの特徴や音質などを、美少女イラストと共に詳しく解説した同人誌。オーディオライターである発行人・岩井 喬氏と、Soundgirl製作委員会の編集・製作代表を務める渡辺 修氏は、2人とも商業誌の編集経験者。そのため、同人誌でありながら商業誌顔負けのクオリティが実現している。コミックとらのあな各店で発売中。価格/1500円
●コミックとらのあな(店舗紹介)
http://www.toranoana.jp/shop/
だまされたと思って聞いてみる。
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