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【第2回】小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談

杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」(前編)

sugisaku_akari01.jpg旧知のふたりの対談は、終始和やかに脱線していました

モテない、金ない、華もない……負け組アイドル小明が、各界の大人なゲストをノーギャラで呼び出し、お悩みまで聞いてもらおうという好評連載。第2回のゲストは、サブカル界の隠れた巨人・杉作J太郎さんです!

[今回のお悩み]
「本を売りたいのですが……」

――杉作さん、お久しぶりです!

杉作 いやぁ早めについちゃって、パチンコでずいぶん持っていかれましたよ! ハハハ!

――うわぁ、ノーギャラなのに申し訳ないです……せめて今日はたくさん食べて……。

杉作 エッ! ギャラ出ないんですか!? パチンコは負けるし踏んだりけったりですね!

――すみません、主旨を聞いてなかったんですね。ちなみにどのくらい負けました?

杉作 8万! 電車賃すらないですよ、ハハハ……(乾いた笑い)。

――そういえば昔イベントでご一緒したときも、お金がなくて、帰りに楽屋に置かれてた出演者用の柿の種をビニール袋にザーッとつめて、徒歩で持って帰ってましたよね。

杉作 イベントが儲からないからね! 新宿から世田谷まで2時間くらいを基本的に徒歩で帰るから、途中で心が折れそうになるんですよ。

――今日はその分、たっぷり食べていってください! で、早速相談なんですが、6月の頭に私の本が出たんです。私、ファースト写真集の『エプロン宣言』(03年・ぶんか社)が6割も返本で、すぐ絶版になったのがトラウマで、今回はなんとか初版だけでもはけさせたいんですが……。

杉作 そうかー。(加護ちゃんが表紙の「サイゾー」5月号をしみじみ見ながら)僕が描いた最後のマンガは「サイゾー」だったんですよ。あれからもう9年もたったんですね……。

――あれ? 私の本の相談は……? え、えっと、じゃあ相談はいったん置いといて、マンガはどうして描かなくなっちゃったんですか?

杉作 元から描けないものを無理やり描いてたんですよ。マンガ家っていう嘘をついてたんで、もう嘘つくのやめたの。初めは「ガロ」で描いてたんだけど、「ガロ」ってノーギャラなんですよ。で、こっちもお金がないから、飲みの席かなんかでポロっと、「1ページ10円だけでもいいから、くれないかなぁ」って言ったの。それが長井勝一さん(「ガロ」の初代編集長)の耳に入っちゃって……「新人の汚い絵を描く奴が10円もくれなんて言いやがる! 水木しげるさんやほかの大御所さん方なんて、株主になってお金を出してくれるくらいなのに!」って話になるじゃない。

――たった10円で大問題に!

杉作 出版社の人も気を使って、僕と長井さんを会わせないようにしててねー。結局、その10円が原因で、2年くらい長井さんに口きいてもらえなかったですから。そう思うと10円は大金ですよ。……ぜんぜん面白くないね、この話。もっと刺激的な話をしたいんだけど、ないんだよ、僕。

――いえいえ! では本の話に戻るんですが、杉作さんもたくさん本を出してますし、今「en-taxi」(扶桑社)で連載している小説『応答せよ巨大ロボット、ジェノバ』も面白いですよね! そこで、私も本を……。

杉作 ジェノバ、映画化できますかね!?

――え? あ、ジェノバ? ……出来ますよ、多分! その時は、ご自分で撮られるんですか?

杉作 自分でなら何でもできますからね~!

――ずいぶん前から制作中の『チョコレート・デリンジャー』は、いつ完成するんですか?

杉作 ああ、アレね……主演の松本さゆきちゃんも、もうずいぶん会ってないなぁ。もう会わないかもしれません……。

――なんでそんな後ろ向きな! まだ撮影も終わってないじゃないですか!

杉作 さゆきちゃんも売れちゃったしなぁ、初めから話も合わなかったんですよ(卑屈に)。
後編へつづく/取材・文=小明/「サイゾー」7月号より)

杉作J太郎(すぎさく・じぇいたろう)
1961年、愛媛県生まれ。82年、『ガールハンター』でマンガ家デビュー。以降、「ガロ」(青林堂)などで活動を続ける傍ら、「L.L.COOL J太郎」としてミュージシャンデビューも果たしている。現在、映画制作プロダクション「男の墓場」局長。

小明(あかり)
1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、現在、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。6月2日に書籍『アイドル墜落日記』(羊泉社)刊行。以来、返本に怯える日々。
ブログ<http://yaplog.jp/benijake148/

エプロン宣言―青木小明写真集

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最終更新:2018/12/19 15:06
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