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"寝ながら語れる"内容がベストセラー

最強論客・宮台真司が見る”ニッポン問題”と”論壇の難点”

miyadai_HI.png撮影=早船ケン

 これまで、ハイコンテクスチュアルな論調で熱狂的な支持を得てきた社会学者の宮台真司氏だが、発売後1カ月で10万部を突破した近著『日本の難点』では「大学の講義でいつも語っている内容」と自身が語る。同書出版の経緯、現在の若手論壇への見解、個々の論点についての読み方など、宮台氏に聞いた──。

──宮台さんにとって、『日本の難点』は初めての新書となりましたが、まずは出版の経緯をお聞かせください。

宮台 今回の本の内容は、僕がいつも講義で学生相手に喋っていることです。繰り返し喋ってきたことで、眠っていても喋れるほど自動化された内容です。なので、当初はそうした内容を『日本の論点』的な文章にまとめるのは、気が進みませんでした。でも、編集者から「宮台さん自身には当たり前でも、まさに読者が求めている内容だ」と説得されました。僕の講義では、社会理論や政治思想の抽象的な話の中に、豊富な時事的なネタを入れ込みます。とりわけそこを活かして本にしようと提案していただきました。その意味で、本書は僕の講義そのものです。また、僕の本には複数の系列があるので、現時点でのトータルな”宮台イメージ”をつかんでいただく絶好のチャンスだ、と思ったんです。

最終更新:2010/03/26 16:57
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