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本多圭の「芸能界・今昔・裏・レポート」Vol.24

SMAP草なぎ剛の早期復帰に見るジャニーズ事務所内の確執と力関係

kusa_shazaikaiken.jpg謝罪会見では神妙な表情だった
草なぎ氏ですが。

芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!

 SMAPの草なぎ剛を公然わいせつ事件から35日目にして、”早期復帰”させたジャニーズ事務所、いや、SMAPのマネジメントを一手に引き受けているチーフマネジャーの飯島三智女史の手腕には敬服するが、御用メディアと御用芸能リポーターのみ集めた復帰記者会見はいただけなかった。

 草なぎの逮捕を聞いたとき、「SMAPの育ての親」と言われる飯島女史は、ただ号泣するばかりだったと一部で報道されていた。この時点で、ジャニーズ内での確執が囁かれる、メリー喜多川副社長の一人娘である藤島ジュリー景子と、飯島女史の立場は逆転したといえる。

 ジュリーは、草なぎの処分が出ていないにもかかわらず、今年の日本テレビの『24時間テレビ』のメインパーソナリティが、ジュリーがマネジメントするNEWSであることを日本テレビに発表させ、その力を見せつけたのだ。

 さらに、これまでキムタクのドラマには、ジャニタレを共演させるようなことはほとんどなかったにもかかわらず、5月の後半からスタートしたTBSの『MR.BRAIN』にKAT-TUNの亀梨和也をゲスト出演させた。亀梨は今年1月からの日テレのドラマ『神の雫』で、番組が打ち切りになるような視聴率をたたき出し、”ドラマ主演男優失格”の烙印を押されていた。マネジメントを担当するジュリーとしては、キムタクドラマに出演させ、亀梨を再生する必要に迫られていたのだろう。亀梨出演で同ドラマは話題となり、TBSにも恩を売ることができた。日テレで低視聴率を連発した亀梨が、TBSのドラマに主演する日も近いかもしれない。

 ジュリーの要求を呑まざるをえなかった飯島女史が屈辱を味わったことは想像に難くない。しかし、飯島女史は、SMAPのメンバーの”代理謝罪”に救われた。

 親友の香取慎吾がテレビ朝日の『smaSTATION!!』の冒頭でいち早く謝罪。それを引き継ぐかのようにキムタクが自身のラジオ番組で「僕の口から、今、ラジオを聴いてるみなさんに一言お詫びします。本当にうちのメンバーがお騒がせして申し訳ありません」と謝辞。草なぎに対する同情論は高まって、メンバーにこれだけ慕われている”いい人”と祭り上げられたことで、CMの違約金も請求されない幸運な男として、早期復帰が決定した。

 ところが、今回の復帰会見では、保釈後の謝罪会見をジャニーズの言うことを聞かずに生放送したということで、NHKの取材陣の受け入れを拒否。御用メディアや御用芸能リポーターのみ集めて行われた。当然、責任追及の質問もなければ、事件の引き金になった”酒”についても触れることはなかった。ジャニーズ主導の見え見え会見だった。

 草なぎの事件は社会問題だ。単に、一人の男がハメを外して裸になったという問題ではなく、社会的な影響力が甚大な売れっ子タレント=それだけ社会からの利益も享受している人間が、その期待を裏切ったことに対して、どのような責任を取るべきか、公のものとして検討しなければいけないのである。これは、草なぎ個人の問題ではなく、ジャニーズ事務所の責任も問われているのだ。にもかかわらず、その当事者である事務所が、業界内での論理と力で押し切って、事を解決しようとする。

 今回の草なぎの事件で、飯島女史よりジャニーズ内で優位に立ったジュリーの社会常識のなさや傲慢さを露呈したといえるだろう。

 その結果、救われるはずの草なぎが、今後もマスコミのターゲットにされるの間違いない。事件は終わっていないのだ。
(文=本多圭)

そんな謝罪では会社が危ない

ジャニーズも危ない!?

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最終更新:2013/02/13 11:11
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