トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ  > お金を払えば○○が見える!『クイーンズブレイド』のメディア戦略

お金を払えば○○が見える!『クイーンズブレイド』のメディア戦略

qb.jpg『クイーンズブレイドTV』

 言って見れば、「巨乳美女たちが、セクシーな格好でバトルするアニメ。ポロリアリ」といったところであろうか。TOKYO MXやチバテレビなど複数のU局で4月からスタートしているアニメ番組『クイーンズブレイド 流浪の戦士』。

 もともとは、本のページをくりながらストーリーを展開させていくゲームブックがその母体だが、その、「セクシーすぎる」キャラクターデザインによって人気を集めていた。あるゲーム誌ライターが言う。

「ゲームブックのほうは、正直ルールが複雑だったりするんですが、肝心のゲームはやらず、イラスト目当てで買ったりしてる人が結構多かったみたいです」

 すでにフィギュア界などでは注目のコンテンツだったわけだが、満を持してのアニメ化。だがそれなのに、MXなど地上波で放送されるヴァージョンでは、その肝心の「胸ポロリ」などが映っていないのである。

 ポロリが見られるのは、アニメ専門チャンネルAT-Xで流れているものと、6月発売予定のDVD/ブルーレイソフトでだけ。基本的な内容は、映像も含めて地上波放送ぶんも同じ。しかし、地上波版は、たとえばオッパイが丸出しになっているところに、謎の光が差し込んでいたり(室内や夜のシーンでも!)、同じカットでもフレームの撮り方を変更して(アップぎみにしたり)乳首部分をフレームから外したりといったものになっている。AT-XやDVD版などでは、主要キャラクターが全裸に近い姿のイラストで登場しているエンディングテーマでも、すべてのキャラクターに布切れみたいなものを巻き付けられていたりする。

 やはり地上波の放送ということで、規制がかかるのだろうか。アダルトビデオ向け作品など、成人向けの作品に関しては言うまでもなくCSペイチャンネル系以外ではテレビ向けの放送はできないわけだが、もちろんこれはそういった作品ではない。いつの間にか「地上波ではオッパイはダメ」とかいう基準になっているのか。もしそうだったら、やたら裸で人が殺されていた昔の2時間サスペンスや、昔の『バカ殿』、女湯のシーンがウリだった『時間ですよ』なんかの再放送も、のきなみアウトになってしまうわけだが。

 いくつかのテレビ局にたずねてみたところ、特に明確な規定があるわけではなく、ケースバイケースというところのよう。

「『テレ東はパンチラもNG』とか聞くこともあるんですが、子供さんが見ないような深夜帯を選ぶとか、そういった対応をすることもあります。ですけど、基本的にはその都度検討という形がほとんどだと思います」(テレビ関係者)

 今回の『クイーンズブレイド』に関しては、戦略のうまさを指摘する声を聞いた。あるアニメ雑誌編集者が言う。

「こういうやり方があったか! という感じですね。DVDとかAT-Xならここが全部見られるといわれたら、やっぱり見てみたくなりますよね。最初からセルビデオとして、もっと過激な物を作って売ることは簡単なのですが、お金を出してくれる人は限られている。プロモーションとしてのテレビ放送は、すごくうまい。もともと綺麗な絵で人気のある作品ですから、やっぱりもっと見たくなる。そして、『もっと見たかったら、お金払ってね』と。うまいです」

 前出のライターが言う。

「こういったセクシー系の作品は、昔から特にゲーム系なんかで人気があります。最近は、それらのキャラのフィギュアは、『自己責任』の名のもとに、服が取り外しできるようなものも増えてますし。今後、こういった系統で後に続く作品、増えてくると思います」

「見たい」と思わせる魅力があれば、みんなお金を払うんです。
(文=太田サトル)

クイーンズブレイド 流浪の戦士 第1巻 [DVD]

見える! 見えるぞ!

amazon_associate_logo.jpg

【関連記事】 多才多芸なヒットメーカー・菅野よう子が “プロの音楽家”たる所以
【関連記事】 AmazonのTOP10に7曲ランクイン アニメ『けいおん!』の異常人気
【関連記事】 渋谷・スクランブル交差点に綾波レイが出現!! 街は撮影会場に

最終更新:2009/05/19 08:27
ページ上部へ戻る

配給映画