ついに公開!近年最高のおっぱい映画『おっぱいバレー』
#映画 #邦画
綾瀬はるか主演の『おっぱいバレー』が4月18日より公開になった。
バスト88センチのDカップとも噂される綾瀬はるかが主演で”おっぱい”とくれば、妄想たくましくなる男子も多そうだ。もしデートで彼氏が「『おっぱいバレー』見たいんだけど…」なんて言おうものなら、彼女は「なによ、綾瀬はるかのおっぱいが気になるの?」とお怒りになるかもしれないが、そこはちょっと彼女に寛大になっていただき、タイトルだけで判断せずに、ぜひ映画の中身も見てみてほしい。
映画の舞台は今から30年前、1979年の北九州市。ある中学校に赴任してきた23歳の新人国語教師の美香子(綾瀬はるか)は、男子バレー部の顧問をすることに。しかし、そこは「バカ部」と揶揄される弱小チームで、5人しかいない部員はバレー経験ゼロ。日々、エッチな話で盛り上がっているだけの、どうしようもないバレー部だった……。
美香子はそんな彼らを奮いたたせようと叱咤するが、逆に生徒たちに「試合に勝ったらおっぱいを見せる」という約束をさせられてしまう。もちろん、そんなことはできるわけないのだが、時すでに遅し。部員たちはおっぱいが見たい一念で、一生懸命練習に励む。美香子はその頑張りを見て応援するが、おっぱいを見せることはできない。このままだと、自分を信じてくれた生徒たちに嘘をつくことになってしまうと思い悩む。果たして、彼らの行く末は……?
この映画は、おそらく男性の共感は得やすい。中学生の男子なんて、このバレー部員たちほどダメダメでエッチでなくとも、多かれ少なかれ、あんなもんである。高村光太郎の「道程」を「童貞」と勘違いしてはしゃいだりする様子は、ガキっぽいとは思えど、つい笑ってしまう。男なんて所詮そんなもん、かわいいものね。世の女性には、そのくらいの心で見てほしいと思うし、実際にそう見えるのではないか……というのは、男の身勝手な願望かもしれないが……。
きっかけがおっぱいであれ、ダメな男たちが一念発起して結束を固め、苦境を乗り越えていく姿は青春スポーツ映画のそれである。気がつけば、弱いながらも強敵に立ち向かう彼らの姿に見入っている。また、美香子自身にも秘めた過去がある。なぜ彼女が「おっぱいを見せる」なんて無茶な約束をさっさと反故にしないのかといえば、彼女には生徒の信頼を裏切れない、ある事情があるからなのだ。彼女が教師になった理由が明かされるあたりも、意外に感動モノだったりする。
他にも、劇中歌には、ピンク・レディーやキャンディーズ、(”荒井由美”名義の)ユーミンなどなど、70年代のヒット曲が満載。当時を再現したファッションや街並みとあわせ、アラフォー世代には懐かしく響くはずだ。男は「こんなこと俺たちもやった」「この気持ちわかる」とうなずき、女性は「男ってこんなこと考えているのか」と新たな発見があったり、あるいはひたむきな美香子の姿に共感を覚えることができるはず。
タイトルこそ奇抜で、劇場窓口でチケットを買い求めにくいかもしれないが、見終わったあとは清々しく、さわやかスッキリ。思わず「ナイスおっぱい!」(と、劇中で仲村トオルが言うセリフがある)と言いたくなってしまうのでは。
そういうわけで、親子で見るも良し、友だち同士も良し、恋人同士でも仲良く見られる一作だ。監督は『海猿』や『銀色のシーズン』といった娯楽作をヒットさせてきた羽住英一郎で、難しいタイトルながら、今回もきっちりと万人受けの娯楽作に仕上げてみせた。
(eiga.com編集部・浅香義明)
『おっぱいバレー』
注目作特集『おっぱいバレー』羽住英一郎監督 インタビュー
何斬るかわかりません。
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