暴力団、警察、実業家……吉本興業と中田カウスを巡る黒い人間模様
#吉本興業 #本多圭の「芸能界・今昔・裏・レポート」 #中田カウス
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
今月上旬、吉本興業の”お家騒動”のキーマンといわれていた漫才師の中田カウスに「舞台に立てんようにしてやる」という内容の脅迫状が届いて、再びお笑い界が暗い雰囲気に包まれている。1月に金属バットで何者かに襲撃され、翌日には劇場にも脅迫電話がかかってきたことを受けて、被害者のカウスは「これは企業脅迫だ」と怒りをあらわにした。
吉本の幹部社員は「金属バットで襲われたときは、カウス個人が狙われていると思ったんですが、脅迫電話のときには、吉本の役員の名前を出している。今回の脅迫状でも”吉野も大崎も同様だ”と脅してます。吉野は会長の吉野伊佐男。大崎は4月から社長に就任した大崎洋のこと。吉本に恨みを持つ人間の犯行ですよ」と言う。
カウスは、4月6日の記者会見で「(犯人は)自分では絞り込めている」と、2年前の吉本のお家騒動が関与していることを示唆する発言をした。
筆者が取材を進めると、カウスが示唆した人物とおぼしき、現在の吉本経営陣に恨みを持っている2人の人物が浮上した。
一人は、2年前の”お家騒動の黒幕”と言われている元暴力団幹部で、実業家A氏だ。
A氏は、以前はカウスのタニマチ的存在だったが、創業一族当主の林マサ未亡人が、夫である元社長の故・林裕章さんが亡くなってから、現経営陣に不信感を抱き始めていることを知り、マサ未亡人を利用して、吉本の現経営陣を揺さぶろうと急接近。A氏が2年前に大崎副社長(当時)を大阪市内のホテルに呼び出して、創業一族に”大政奉還”するよう脅迫まがいの要求を突きつけられたことからお家騒動が勃発した。
その一方で、A氏は、日頃から親しくしていた大阪府警の捜査4課のT警部補に、吉本の元会長の中邨秀雄さんの横領疑惑をめぐって、カウスが中邨さんを”恐喝した”という情報を提供したといわれている。府警は捜査に着手したものの、いまだにカウスの逮捕に至っていない。そんな最中にカウスが何者かによって金属バットで襲撃されるという事件が起こった。
吉本の幹部社員は、その後に起こった出来事をこう語る。
「事件が起こって、カウスが南署に被害届を出したときに、所轄でもないT警部補が現れて、事件とは関係のないことをカウスにチクチク言い始めたんです。カウスも最初は黙って聞いてましたが、ついにキレて、『Tさん、前にあんた、私にこう言いはりましたな。”おう、カウスよ、お前やくざに狙われとるぞ。けど、お前がやられても、警察はほっておくからな”、と。今回、Tさんのおっしゃるとおりに、ほっとかれ、やられましたわ』と。それを聞いたTはバツが悪くなって帰ったんです」
と言う。
T警部補は襲撃事件を事前に知っていたと勘ぐられても仕方ない発言をしていたのだ。
もう一人、吉本に恨みを持っている人物として浮上するのが、神戸で建設関係の会社を経営していたB氏だ。
B氏は吉本の創業一族と以前から親しく、特に故・林元社長とは昵懇で、吉本関連の建物の解体工事を引き受けたこともあるという。
吉本関係者は「林元社長が亡くなった後にB氏は、当時、社長だった吉野に”先代(林元社長)との約束や、ワシを顧問か役員にしろ”と言ってきたんです。そんな話、誰も聞いてないし、吉本は上場会社。そんな簡単に顧問や役員にはできませんよ。断ったら、大崎副社長に無理難題を押し付けてきたんです」と言う。
カウスが、大崎副社長に代わって対応すると、B氏の建設会社の顧問になっている元兵庫県警の暴力団対策課にいたYが、カウスに嫌がらせを始めたという。さらにB氏とYは、お家騒動後の一昨年と株主総会と去年の株主総会では、会場の前列に座って大騒ぎしている。吉本は、そのときのビデオを大阪府警に提出。一連の事件との関係を調べてもらっているようだ。
それにしても、暴力団関係者の背後にマル暴担当の刑事まで登場することになった吉本のお家騒動。ドラマのようでもあり、吉本お得意の喜劇のようでもある話だが、これも創業一族が暴力団との関係を断ち切らなかったことに要因しているように思える。一日も早い、事件の解決を望みたい。
(文=本多圭)
いろいろありまんねん。
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