9年前の蒼井優も登場! ”最強”子役ミニコミ誌の正体
#アイドル #サブカルチャー #コミケ #子役
はるか昔、16年も前から子役タレントを追いかけ続け、中学3年生の蒼井優やベッキー、さらには”オシリーナ”こと秋山莉奈も高校1年生の時に登場した、マニアには有名なミニコミ誌がある。その名も「Prolog」。全国に散在する”子ども大好き”のハードな子役ファンから熱烈な支持を受け、92年の創刊以来、年2回のペースで刊行、現在までに33号が自費出版されている。
「単なるファン雑誌ではなく、毎号4人ほど、子役にインタビュー取材をしているんです。で、そのインタビューがとにかくリアル。『あ、なんか』『いや、でも』『うん』など、商業誌なら削られてしまうような子どもならではの話し言葉が忠実に再現されていて、素晴らしいんですよ!」(子役ファン)
また写真についても、「商業誌のクオリティには及ばないまでも、逆に撮影会で自分で撮ったかのようなリアリティがあって最高なんです」(同)と、一部からの評価は高い。第1号からの主要スタッフ・内田遊介氏(東大卒の大手電機メーカー社員!!)は、子役の魅力をこう話す。
「普通のアイドルに比べ、年齢が若いだけに伸びが早い。そうした急激な変化が面白いんですよね」(内田氏)
また、第12号から制作に携わっている遠藤芳隆氏も「大人と違う純真無垢な面に惹かれますね」と、子役に対する情熱は熱い。蒼井優も、ブレイク前の15歳の時に取材されていますが、やはりまだ子どもっぽかったですか?
「いえ、当時からあの独特なテンションの低さは変わらずです。カメラをあまり見てくれないんですが、シャターを切る瞬間は画になる表情を見せるんです。堂々としてましたよ」(内田氏)
では、そもそも創刊のきっかけは?
「92年当時はネットがまだ盛んではなく、パソコン通信で情報収集していたんですが、そこで子役を愛する仲間と知り合い、一念発起しました。子役に話す機会を作ることができるし、情報を発信して、少しでも子役の活動を応援できればと考えました」(前出・内田氏)
情報を網羅的に収集しているため、お2人とも部屋には録画済みのビデオテープ類が山積みだという。そこまで労力を費やすということは、かなりの儲けが?
「正直言って完全に赤字です。チャイドルブームだった10年ほど前は、諸経費と相殺できるほどの売り上げはあったんですが、今は印刷代すらペイできていませんね(笑)。毎回10万円以上の赤字を、スタッフ3人で分担している感じです」(内田氏)
それでも続けてこられたのは、「子役の素晴らしさを世に広めたい」という強い意志があったからこそ。ちなみに、世間を賑わせている昨今の過激なジュニアアイドルDVDについてはどうお考えですか?
「編集部的には守備範囲外ですが、個人的には水着でプールに入るくらいはいいんじゃないかと。そういうソフトなのと、Tバックなどの過激作とを一緒にしないでほしいですね」(同)
「今は悪貨が良貨を駆逐してしまっている状況で、低年齢アイドル業界自体がバッシングされてしまっています。また、女優業をやる子と過激DVDに出演する子が、分かれてしまっている。でもファンの中には、水着がなくてもいいから女優系の子の写真集やDVDが欲しいという人もいるんです。そういう作品もリリースされる、以前の状態に戻ればいのですが……」(遠藤氏)
内田氏は、誌面作りにおいて大切な点を「インタビュー前にその子の映像を観るなどして、とにかくその子役を好きになること」だと話す。
本当のファンだからこそ作れるミニコミ誌。子役に興味がない人も一度手に取ってみて、そのほとばしる熱意を感じてみてはいかが?
(文=岡島紳士/「サイゾー」5月号より)
●子役ミニコミ誌「Prolog」
92年に、大学生を中心とするメンバーによって創刊された、子役専門のミニコミ誌。子役ファンが年2回の刊行を楽しみにしている、知る人ぞ知るマニア誌である。同誌は、コミケでの販売後、公式サイト〈http://www.kt.rim.or.jp/~yuchida/prolog/〉での通販か、書泉ブックマート、新宿書店など、一部書店でも購入可能となる。定価は600~800円。現存する子役専門ミニコミ誌は、今や「Prolog」のみ。
むかしも今も蒼井優は。
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