宮沢りえの結婚は女の幸せ? 時代を反映した半生を振り返る
2009/02/21 09:00
女優の宮沢りえが妊娠、結婚を発表した。筆者は彼女と同じ73年生まれである。デビューから恋愛、母子の葛藤もろもろに関するワイドショーの実況中継を見ながら育ってきたので、なんとなく友だちの友だちの友だちが結婚したような、そんな気持ちになった。
りえが”リハウスガール”として注目を集め出した80年代後半は、まだ中学生。バブルの恩恵を肌で感じた記憶はないが、なんとなく「未来は明るい」という根拠のない希望はあった。テレビの中のりえもまた、天真爛漫な笑顔をふりまいていた。
写真集『サンタ・フェ』(朝日出版社)が発売されたのは91年。新聞にヌードの全面広告が載ったことに衝撃を受け、「時代はもっとおもしろくなる」と確信した。翌年、りえは、角界のアイドルだった貴花田(現在の貴乃花親方)と婚約を発表した。未来はまだ明るく見えた。
雲行きがあやしくなったのは、93年。りえと貴花田は婚約を解消した。発光するように美しかったりえは、見る間にしぼんだ花のようになっていった。激ヤセしたゴルフ姿の映像が流れたのは95年。時代は閉塞的な空気を漂わせ、希望は消え失せていった。
そうこうしているうちに、りえと同学年の後藤久美子が結婚、出産した。りえもそのうち結婚するだろうと思われた。それが”フツー”の生き方だと漠然と感じていた。「就職難」「女子学生はさらに厳しい」なんて言われていた時代である。
最終更新:2009/02/21 09:00
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