ブラピを若返らせたスゴ技が光る『ベンジャミン・バトン』
#映画 #洋画 #ブラッド・ピット
2月22日(日本時間23日)に受賞結果が発表される第81回アカデミー賞で、最多13部門でノミネートされている『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』が、7日より公開される。主演はブラッド・ピット、監督は『セブン』『ファイト・クラブ』に続いてブラピと3度目のコンビを組んだデビッド・フィンチャー。
去る1月28日~30日にかけて、本作のプロモーションのためブラピが来日したが、パートナーのアンジェリーナ・ジョリーと子ども6人を連れての来日で話題となった。ワイドショーやスポーツ紙などでもその様子を目にした人も多いのではないかと思う。昨年、双子が生まれたブランジェリーナ(ブラピとアンジーをあわせてこう呼ぶ)だが、その双子との親子写真を英米の雑誌で初公開する際、独占掲載料が1,400万ドル(約15憶円)だったというが、そんな”15億円の親子ショット”が日本で実現したわけだから、世の耳目をひくのもうなずける。
ブラピとアンジーそろっての来日は約3年ぶりで、前回は2人が交際するきっかけとなった共演作『Mr.&Mrs.スミス』のPRのためだった。当時はまだ2人の熱愛関係がオープンではなく、会見もどこかピリピリムードだったが、今回はブラプも会見で「家族で楽しめる場所はない?」と報道陣に逆質問したり、プレミアに2人揃って来場するなど、幸せオーラを振りまいていった。
そんなブラピの『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』は、80歳の老人のようにしわだらけで、骨も筋力も弱った状態で生まれてきたベンジャミン・バトンが、成長するにつれて肉体が若返っていくという不思議な物語。ありえない設定を利用しながら、描かれるのは全ての人に共通する、出会いや別れといった人生の過程であり、ベンジャミンが愛する人と同じ時の流れ共有できないからこそ、ほんの一時の時間の大切さが切実に伝わる。劇中のベンジャミンのセリフにもあるように、「永遠なんてない」という万人にとっての真理を、映画は静かな語り口でつづっていく。
最新のデジタル技術やメイク技術によって、よぼよぼな老人からお肌つるつるの若者への変貌していくベンジャミン=ブラピの姿も見どころ。俳優が老けメイクを施し、実年齢よりも上の役を演じることは珍しくないが、今回のブラピは20歳以上もの”若返り”を果たした。45歳になった今も男の色気が衰えないブラピではあるが、かつての若々しさを今再びスクリーンで見ることができるのは、観客にとっても貴重な体験になるはず。
本作はアカデミー賞の作品賞をはじめ、監督賞、ブラピ自身初となる主演男優賞ほか、全13部門にノミネートされており、その勢いから作品賞受賞の可能性も低くない。過去、アカデミー賞で最多ノミネートされたのは『イヴの総て』(1950)と『タイタニック』(1997)の14部門で、今回はそれに次ぐ大量ノミネート。この作品がいかにハリウッドのプロたちからリスペクトされた作品かというのがわかる。アカデミー賞作品賞候補5作品のうち、現在日本で見られるのはこれだけ。受賞結果の発表前に、ぜひともそのクオリティをチェックしてみてほしい。
なお、アンジェリーナ・ジョリーも主演作『チェンジリング』(クリント・イーストウッド監督)で主演女優賞にノミネートされており、こちらも20日から日本公開される。
(eiga.com編集部・浅香義明)
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』映画評
『チェンジリング』
アンジェリーナ「パパは子守り」と満面の笑み。「チェンジリング」来日会見
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ブランジェーリーナ共演。
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