『ウォーリー』好発進に続き『地球が静止する日』に期待
#海外 #映画
ディズニー/ピクサー製作『ウォーリー』が日本でも遂に公開となった。全米では今年のサマーシーズンに公開され、これまでに2億2000万ドルを超える興収を稼いだ実績もあって、日本でもそれなりの商いは見込まれていたが、思いがけず『ハリー・ポッター』の6作目が公開延期になったおかげで、正月映画の大本命に昇格である。期待もノルマも大幅アップというわけである。
気になる公開2日間の興収は、およそ4億5000万円であった。これは『レミーのおいしいレストラン』対比で124.1%とのことで、ひとまず興収40億円が視野に入ったと見ていい。ちなみに、2000年以降のピクサー作品の日本における興収はどうだったか?
『レミーのおいしいレストラン』(07)……39億円
『カーズ』(06)……22.3億円
『Mr.インクレディブル』(05)……52.6億円
『ファインディング・ニモ』(03)……110億円
『モンスターズ・インク』(02)……93.7億円
『トイ・ストーリー2』(00)……34.5億円
作品内容について、もっとも評価の低かった『カーズ』にしても20億円以上を稼いでおり、ピクサーはこれまで打率10割のスタジオとしてリスペクトされている。実際のところ、03年の『ニモ』を頂点に、徐々に勢いが衰えてきている感は否めないのだが、ピクサー作品は常にホームランを求められている。実績も十分なだけに、期待も大きいのは強打者の宿命である。
先に引き合いに出た『レミーのおいしいレストラン』にしても『ハリー・ポッター』の5作目と同じ公開時期で興収39億円を稼いでいるので、今回の『ウォーリー』は是非50億円以上、できれば70億円ぐらいを目指して欲しいところ。正月映画のナンバーワン作品として、市場を力強く牽引して欲しい。
さて、『ウォーリー』と同日に公開された新作は、『252』や『特命係長 只野仁』などがあったが、こちらはいずれも凡庸な出足に終わっている。正月市場の一端を担うというような感じではなさそうだ。
そして、この後の正月作品で、次のビッグネームは『地球が静止する日』ということになるだろう。12月17日には主演のキアヌ・リーブスやジェニファー・コネリーらが来日し、盛大なジャパン・プレミアも行われる予定だ。18日には前夜祭興行が行われ、19日には封切りとなる。こちらも是非50億円、70億円といったところを目指して、『ウォーリー』と高いレベルの戦いを繰り広げて欲しいものである。
(eiga.com編集長・駒井尚文)
作品の詳細は以下より。
『ウォーリー』
アンドリュー・スタントン監督 インタビュー
『地球が静止する日』
「地球が静止する日」公開記念!キアヌ・リーブス伝説
もはやピクサーは1ジャンル。
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