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本多圭の「芸能界・今昔・裏・レポート」vol.05

数多スキャンダルを産み落とした「銀座のクラブ」が次々閉店へ

ginzamain.jpg アメリカ発の金融恐慌の影響は、日本経済にも及んでいるが、夜の銀座も例外ではなかった。客足はバタッと遠のき、多くの店で閑古鳥が鳴き、超高級クラブが次々に閉店。師走に向かって、クラブ経営者やホステスたちは、さらに不安な日々を送っている。

 昨今の芸能マスコミの連中は、新宿のゴールデン街で毎晩のように飲んだくれ、編集長やデスクの悪口を言い合い、ボツになったネタの交換をして、憂さを晴らしているようだが、筆者は数十年前から、稼いだ金を銀座のクラブ活動に注ぎ込んできた。ひとえに、「本物のネタは夜の銀座に転がっているからだ」と言うのは妻への弁解かもしれないが、事実、数々のネタをクラブ関係者から提供してもらっている。

 10月の初めに、以前から親しくしていた8丁目のクラブ「T」のポーターにバッタリ会った。彼はげっそりした表情で「本多さん、社長がいなくなって、突然、店が潰れて、ホステスや従業員たちは、給料ももらえずに途方に暮れてますよ」と泣きつかれた。どうやら、社長はホステスたちから預かっていた源泉税を使い込んだのが国税にバレたので、蒸発したらしい。

「社長は金にだらしがなかったですからね、でも、金融恐慌がなかったら、持ちこたえたかもしれませんよ。恐慌以降、一晩に100万から300万円くらい使う客がパタッと来なくなりましたからね」(クラブ関係者)

 筆者も以前、「T」に頻繁に通っていた時代があった。暴力団の幹部に連れられて、せんだみつおが長嶋一茂と一緒にやってきたり、綾小路きみまろが、暴力団関係者と一緒の現場を目撃したことがある。珍しい客では、休刊になった「噂の真相」の岡留安則元編集長が、旧ライジングプロの脱税マネーにたかったブラックジャーナリストと、閉店してからも早朝近い時間まで飲んで、ホステスたちに顰蹙を買ったのを記憶している。

 時代の流れは客質を変えるといわれるが、特に銀座は、時流に乗った人間が主流を占める。ここ数年は、外資系、不動産、IT業者が夜の銀座を跋扈していたが、金融恐慌の煽りで足が遠のいた。

「潰れたのは『T』だけじぁありません。並木通りに面しているビルに入っている『E』。それに、芸能人やスポーツ選手御用達クラブと言われていた『S』もクローズしましたよ」(8丁目のポーター)

 「E」は以前、六本木で旧ライジングプロが経営したと言われるクラブ「R」のKママが、銀座に進出して、オープンした店で、一時期、”芸能界御用達クラブ”と言われていた。

「ここ数年は、売り上げのホステスも定着せず、閑古鳥が鳴いてました。そこに不況の嵐。Kママは、店をたたんだんです」(クラブ関係者)

 芸能人やスポーツ選手御用達クラブといわれた「S」はお客がよく、フライデーされる『ウオータータワービル』の中にあった。

「大箱クラブの姉妹店でしたが、『S』は六本木ノリのクラブということもあって、若い客層でしたが、流行ってました。どういうわけか、この店に来る清原和博がよくフライデーのターゲットになってましたね」(前出のクラブ関係者)

 しかし、今や芸能人を連れて歩く、タニマチも激減。銀座にネタが転がっていたのも、今は昔となりうるのか。

 筆者もそろそろ、銀座から足を洗うころかもしれない。
(本多圭)

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最終更新:2013/02/14 11:16
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