「麻生邸逮捕事件」亀井静香、鈴木宗男からも「異議あり!」の声
#政治 #警察
13日、衆議院第一議員会館にて、「麻生邸拝見リアリティツアーの警察による強権的な逮捕を検証する!」と題したシンポジウムが開かれた。
事の発端である「麻生邸拝見リアリティツアー」とは、東京都渋谷区にある麻生首相の豪邸を見学し、そのような豪邸に住む人間が、貧困や格差問題を解決できるのか? を考えようという趣旨の集まり。先月26日に開催された「反戦と抵抗の祭り」のプレ企画として催されたものだ。インターネットなどで呼びかけが行われ、当日は約50人ほどが集まったが、集合場所である渋谷のハチ公前から、麻生邸へと移動を開始してまもなく、参加者3名が、東京都公安条例違反(無届けデモ)と公務執行妨害で逮捕された。
その後、その一部始終が撮影された動画がYouTube等に公開され(動画参照)、ネット上でも「届出をせずに、実質的にデモ行為をしているのだから逮捕は当然」「デモではない。逮捕はやりすぎ」など、賛否両論を巻き起こしている。
同シンポジウムでは、元警察官僚である国民新党代表代行・亀井静香議員と新党大地代表鈴木宗男議員、作家の雨宮処凛氏が世話人となって、逮捕された若者に当時の状況など聞きながら、この逮捕の妥当性やツアーの背景となったワーキングプアの問題などが語られた。
亀井氏は、当日撮影された現場での映像を見た後「最初に新聞で知ったときは、デモのほうが暴れ回ったのかなと思った。現場にいたわけでもないし、警察から詳細を聞いたわけではないけれど、映像を見てみたり、いろいろな人の話を聞いた限りでは、何で逮捕したのかな? という印象。逮捕しなければ暴徒化するほどの人数でもない。国民が、人前で自分の意思を表すのは当然の権利。鈴木さんに聞いた後、警視総監に『事情を調べるように。こういうことをしていては都民から支持されなくなるぞ』と電話をしました。逮捕され12日間も勾留された人たちに対しては、警察のOBとして責任を感じているし、申し訳なくも思う。現場にもそれなりの言い分はあるのだろうけど、自分は何のためにこの仕事をしているのか、現場の指揮官も考えて欲しい」と語った。
鈴木宗男氏は「映像から見る限り、公安と思しき人が自分から仕掛けているでしょう。現場の警察官は真面目にやっているが、この一握りの間違った判断のために警察全体の信用が落とされるというのはいけない。これで公務執行妨害というのは、やり過ぎでしょう。それと、若者が格差に問題意識を持つために豪邸を観にいこうという話は、あっていいと思います。私は7年前、建売の貧弱な自宅だけど、写真をパシャパシャ撮っていかれましたよ」と語った。
また鈴木氏はマスコミに対しても「権力側が出す情報というのは裏づけが取れないのでそのまま出すしかない。私の時も検察のリーク、外務省のリークをそのまま流された。マスコミは、反権力といいながら、権力の側に利用されていることもあるのです」と、批判の矛先を向けた。
また、逮捕された若者が、取調べで罵倒されたことなどについて、鈴木氏が「私も国策捜査でひどい取調べを受けた。取調べの全面可視化を早急にすべきじゃないですか?」と亀井氏に提案。
これに対し亀井氏は、「取調べは、取調官と被疑者の真剣勝負。(逮捕された若者を指して)あなたたちのような罪のない人ばかりを相手にするわけではない。警察には、一方で治安を維持するという責任もある。供述の強要や、誘導はないようにしていくことは重要だけど、撮影している状態で取調べがうまくいくのか、というと現実的には難しい。裁判で証拠として採用される検面調書(検事が取る調書)に関しては、可視化すべきではないでしょうか?」と答えた。
世話人の鈴木宗男氏は、10月30日、本件について国会に「麻生太郎内閣総理大臣の自宅を見に行こうとしたデモ隊の逮捕勾留に関する質問主意書」を提出している。当時の状況や逮捕の妥当性について、権力側はどのような回答をするのか。今後の経緯に注目したい。
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