これでいいのか「したまちコメディ映画祭」! 渥美清を見るのに1000円!
タレントのひろ美です。生粋の”博多っ娘”ですが、浅草メチャ大好き。どれだけ好きかというと、グルメガイドには絶対登場しない中村勘三郎や林家正蔵の行きつけの寿司屋「高瀬」。前日に予約しなきゃ入れない「鳥多古」といった名店に足を踏み入れちゃうほど。といっても、浅草通を自認する所属事務所のおっさんに連れて行ってもらったんですけど。
そんな私ですが、今回は浅草と上野で『第1回したまちコメディ映画祭in台東』、略して”したコメ”が開催されるというんで、リポートしちゃいました。
この映画祭は、その昔はエノケンこと榎本ケンイチや大宮デン助、渥美清さんや萩本欽一さん、それに私も仕事でお世話になっているビートたけしさんと言った日本のコメディアンを生んだ浅草と上野を拠点として、11月21日から24日まで開催されたんです。総合プロデューサーは、浅草在住ということで、クリエーターのいとうせいこうさん。
私は22日に行ったんですが、前日に雷門から浅草寺本堂までの約500メートルにレッドカーペットが敷かれて、ゲストが練り歩いたんだって。浅草の地下鉄の駅は朝のラッシュアワー並み。事務所のおっさんによると「昭和30年代は、浅草六区街は普通の日でも人ごみで歩けないほどだった。島倉千代子が歌った”お祭り見たいに賑やかね”と言うフレーズ通り」と言われてもね。その後、「浅草は、国鉄(今のJR)を通さなかったから寂れて、夜6時には店が閉まっていた。平成17年の8月につくばエクスプレスが開通してから、少しづつ客が戻ってきたんだ」(おっさん談)と言ってたわ。
さて、肝心の映画祭は、イベントが目白押し。
”したコメ”関係者の説明では「映画は特別招待作品として、山田優と南海キャンディ図の山崎静代は主演する『カンナさん大成功です』の劇場版。外国作品『ライラにお手上げ』『エージェント・ゾーハン』」といった数々の映画が浅草と上野の映画館で上映。今年は渥美さんの13回忌にあたるというんで、『喜劇急行列車』など、渥美さんの往年の名作の数々も特集として上映。ほかにも放送作家の高田文夫による三木のり平の講義、いとうせいこうとみうらじゅんの映画談義なども。
ただ、上映館に足を運んで、ビックリ。どこの映画館も作品や講義を見るごとに1000〜1500円の入場料は必要なんです。渥美さんの映画なんて、TSUTAYAで借りれば、300円で済むのに、何で1000円以上も払ってみなきゃならないの? これって、映画祭でしょ。
そういえば、こんなイベントもありました。私、『あらびき団』のアシスタントもしているのでお笑いにはちょっとうるさいんだけど、浅草公会堂で「幕間アワード2008」というのも行われたの。7組の若手お笑いが登場して、3分間でネタを披露。『レッドカーペット』じゃないっつうの。入場料、取ってんだから、じっくり聞かせろって。審査委員長は、よいしょだけでテレビ界を綱渡りしてる高田文夫。予想とおり、まぁまぁ、面白かったのはツウライスとほたるげんじ。結果が見えたから審査を待たずに出てきたら、”煮込みストリート”に客が溢れている。イベントはいまいちだったけど、お笑いブームだけあって、映画を上映するイベントより、盛り上がってたわ。
“したコメ”は、第1回だから、仕方ないかもしれないけれど、会場が散漫すぎて、どこへ何を見に行っていいかわからない。何より、映画祭で高い入場料を取るというのは納得いかない。
こよなく浅草を愛してるひろ美にとって、物足りない映画祭でした。(ひろ美/タレント)
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