“不良の格闘技大会”参加者たちの魂の叫びを聞け!(前編)
#格闘技 #前田日明
元ヤクザ、街の喧嘩自慢、社会のはぐれ者などが大集結し、己の腕力と胆力を競い合う、格闘技大会『THE OUTSIDER(ジ・アウトサイダー)第参戦』が、10月19日、東京のディファ有明で開催された(観衆1450人、超満員札止め)。応援団の乱闘騒ぎが起きた前回、前々回大会の反省を踏まえ、主催者であるリングス・前田日明代表はセキュリティーの強化を要請。その甲斐あってかほぼ滞りなく終了した今大会だが、観客のガラの悪さや選手の破天荒さは相変わらず。試合経過や試合結果は他のメディアで報じられている通りなのでそちらを参照頂くとして、本サイト「日刊サイゾー」では、主な出場選手の気になる素顔や、知られざる”過去の武勇伝”に迫ってみたい。
“血に飢えた 津田沼のピットブル”
小林聖人(25歳・初出場)
プロフィールによると、小林の挌闘技歴は「ストリートファイト」のみ。ゴングとともに猪突猛進して、パンチを連打。わずか4秒で相手をリングに沈めた。
試合後、バックステージで話を聞いた。
──戦い終えた感想は?
「礼儀正しくやれと言われたんで、礼儀正しくやりました。ありがとうございました」
──「さっさと終わらせます」の宣言通り、ほんとにさっさと終わらせましたね。
「パンチ1発? 2発ぐらい?(得意げにニンマリ)」
──試合を楽しんでいるように見えましたが。
「喧嘩は大好きなんで(笑)。16ぐらいんときに目覚めちゃって、以来、負けた記憶がないっすね」
──勝利者マイクによると「今日は戦いたい理由があった」とのことですが、それは具体的に何ですか?
「仲間の子供が死んじゃったりとか、仲間が捕まっちゃたりとか。まぁ、いろいろあったんで」
身長160センチ。小柄な体には不釣り合いな、やたらと広い肩幅が印象に残った。
“レジェンドオブ池袋ウエストゲートパーク
リアル刃牙 降臨”
渋谷莉孔(23歳・初出場)
この男も、挌闘技歴は「喧嘩のみ」。プロフィール写真はホスト風の優男だが、ゴングが鳴ると凶暴な本性をムキ出しにした。ナメ切ったようにアゴを突き出してニヤケたかと思えば、突如ふてくされた顔に豹変してハイキックを連発。試合中に「ようぇ~!」「ようぇ~!」と叫んで相手を挑発するなど、憎たらしいまでの余裕を見せつけながら圧勝だ。
どんなにいがみ合ってても、試合が終われば爽やかに握手を交わす選手が多い中、この渋谷だけは例外。勝利者マイクの第一声で「ようぇんだよ!」と再び相手を罵倒して、会場を凍り付かせた。試合直後、そんな渋谷に恐る恐る近付いて、話を聞いた。
──すいません、試合の感想を……
「ようぇえええ~!」
──というより、貴方が強いんじゃないですか……?
「そうっすねぇ。負けたことないんで」
──喧嘩で、ってことですか?
「うん(ニヤリ)」
──ちなみに喧嘩は何連勝中ですか?
「50~60とかじゃないですか」
──いつもどこで喧嘩を?
「新宿の歌舞伎町とか」
──普段、何かお仕事はなさってるんですか?
「××××。これは書かないで」
──自己紹介文に「一般応募とは違うぜ」と書いてありましたが、あれはどういう意味ですか?
「雑誌のライターの人から頼まれて、出たってこと」
──格闘技は本当にやってないんですか?
「やってないっすね」
──それにしては、すごい体をしてますねぇ。
「でしょ? よく言われます」
──次に戦いたい選手はいますか?
「え、主催者。あの赤いヤツ。なんなら今やってやってもいいけど(ニヤリ)」
なんと、前田日明との対戦を要求! 最後の最後まで不敵なキャラを貫き通した渋谷であった。
“ヨコハマ・メタルシティ 陵辱のバッドチューニング”
土橋政春(26歳・初出場)
真っ赤な髪に、真っ赤なヒゲ。個性派揃いの選手の中でも、ルックス的にひときわ目立っていたのが、この土橋だ。格闘技歴には「ロックンロール26年」との記述。勝利者マイクでは「3日もオナニー我慢したんで、家に帰ったら今日のことを思い出していっぱいオナニーしたいと思います!」と満面の笑みで叫ぶなど、かなりイカレた男のようだ。
試合後、ロビーで話を聞いた。
──まず、入場曲がカッコよかったですね。
「あ、そうすか。ありがとうございます。イントロ部分は、瓜田さんが作ってくれたんですよ」
──その髪の毛とヒゲは、自分で染めたんですか?
「ほんとは彼女にやってもらう予定だったけど、喧嘩しちゃってやってくれなかった。しょうがないから洗面所で自分でやりました。イメージは、パンテラのダレルですね」
──バンド活動は今もやってるんですか?
「お休み中なんですよ。解散しちゃって、またこれからメンバー探さなくちゃいけない」
──試合の話に戻りますが、戦ってみた感想はどうですか?
「いやー、すっげえ緊張しました。リングに上がってから応援の声が聞こえてきて、これで負けたらどうすんだ俺、みたいな(笑)」
──でも、勝ちましたね。試合内容には満足してますか?
「いや、テンパっちゃって、ダメでしたね。相手のほうが逆に気持ちが入ってたというか、やること決まってた感じがして。僕は正直、寝技だけでいっちゃおうと思ってたんですけど、いざ始まってみたら、ちょっと打撃もいけるんじゃないか、みたいな欲が出て、すげえ中途半端な感じで、セコンドの声も聞こえず、指示通り動けなくてダメでしたね」
──次回のアウトサイダーは?
「たぶん(と言って、なぜかキョロキョロ)……出るんじゃないですかね。いや、絶対出ますって言いたいんですけど、彼女がイヤがるから……」
ここで突然、背後から彼女が現れ、「総合はナシ! 打撃のアフターケアが大変だから。一緒に住んでる人の身にもなってほしいんですよ!」とムクレっ面でまくし立てた。
土橋はとたんに弱った顔になり、なぜか股間を激しくまさぐりがらこうつぶやいた。
「ああ、早く帰ってオナニーしたい……」
そんな土橋に「サイゾー賞」を贈呈! この賞金で、AVでもローションでも好きなだけ買ってくれ!
弱そう……。
(取材・文=岡林敬太/後編につづく)
記憶に残る映画シリーズ。
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