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アメリカンコメディ不人気を覆すか『ゲットスマート』

getsmart.jpg(c)2008 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

「アメリカのコメディ映画って、どうも……」と敬遠してしまう人が結構いたりしませんか? そんな方々にオススメしたいのが、現在公開中の『ゲット スマート』。

 映画は60年代に人気を博したTVシリーズ「それ行けスマート」のリメイク。主人公は、諜報組織”コントロール”の情報分析官マックスウェル・スマート。ある時、悪のシンジケート”カオス”にエージェントたちの情報が漏れてしまい、次々にエージェントが消されていく。

 コントロールの上層部は、これまで内勤で敵に面の割れていないスマートをエージェント86として現場に出動させる。もともとエージェント希望だったスマートは、整形をして生まれ変わったという美人ベテランエージェント99とともに、張り切って敵地に乗り込んでいくのだが……。

 この先は想像される通りの展開で、意気込みだけはバッチリだが、エージェントとしては未熟なスマートが、自分では”スマート”に決めているつもりがドジを連発。時としてそれが功を奏したり、時として相棒のエージェント99が尻拭いしながら物語りは進んでいく。

 スパイコメディ映画といえば『オースティン・パワーズ』シリーズでは主演のマイク・マイヤーズの下ネタと変幻自在な表情で笑わせられたが、ややクドいマイヤーズの演技は好き嫌いが分かれそうなところもあった。アメリカのコメディ俳優というのは、自己主張の強そうな演技をする人たちが多いが、その点、『ゲット スマート』の主演のスティーブ・カレルは、コメディアンなのに仏頂面で無表情。見かけは地味でお堅いが、そこから繰り出されるギャグのギャップが笑え、クドいアメリカのコメディ俳優(やコメディ映画)が苦手な人にも、わりとすんなり受け入れられそうな気がする。

 『ゲット スマート』はTVシリーズのリメイクだが、元ネタを知らなくとも問題ない。もちろんオリジナル作を知っている人がニヤリと出来るオマージュもいろいろあるようだが。スパイコメディらしく、楽しいスパイグッズがいろいろ出てくるのも面白いし(その開発者を演じているのは、TVシリーズ「HEROES/ヒーローズ」で人気の日本人俳優マシ・オカ)、相棒のエージェント99を演じるアン・ハサウェイのセクシー&キュートな魅力もバッチリ。

 下ネタや差別的なネタもないので、そうしたものに眉をひそめる人も大丈夫。思いのほかアクションも本格的で、クライマックスでは列車と車の激突で大爆発というシーンでは思わず手に汗握る……という展開。

 アメリカのコメディ映画は日本ではヒットが難しく、『ゲット スマート』も去る11日に封切られたばかりだが、ちょっと厳しい出だしの様子。食わず嫌いをしている人がいたら、一度試してみてはいかが。
eiga.com編集部・浅香義明)

作品の詳細は以下より。
『ゲットスマート』

プラダを着た悪魔

アン・ハサウェイの前作。

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最終更新:2008/10/18 15:00
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