平板読みは間違い!? 「B’z」の正しい呼び方って?
#テレビ #音楽
「B’z」。コレ、どんな読み方してますか?
少なくとも自分やその周辺では、抑揚をつけずに「ビーズ」と読んでいる。「リール」とか「レール」に近い感じのビーズ。世間的にも、そうだと思っている。
10月6日放映の『NHKスペシャル』、テーマはビーズ。「メガヒットの秘密~20年目のB’z~」と銘打ち、ビーズの大ヒットの秘密を探るといった内容で、稲葉浩志の過剰なまでのストイックさや、ワンフレーズにどこまでもこだわりぬく松本孝弘の姿勢など、見どころ満載の内容だったのだが、番組中に何度も出てくる、ビーズの発音が気になって仕方なかった。
NHKの松本和也アナウンサーによるナレーションで番組が進んでいくのだが、ここでは「ビーズ」を、「ビ」にアクセントを置いた、手芸などでおなじみの、または洗剤でおなじみの「ビーズ」と同じ発音で読まれているのである。便宜的に、「ビィズ」とでも記したほうがよさそうな、「プール」「シール」に近いアクセントで。
これまでB’zは同じビーイング系の「ZARD」や「WANDS」と同様に、当たり前のように、平板なアクセントでなじんできていた。なのに、アレ? 「ビ」にアクセントなの? と、途中から内容よりもそっちばかり気になって仕方なくなってしまい、「ビィズ」「ビィズ」と繰り返されるたび、どんどん愉快な気持ちになっていた。
すると番組中盤、松本の一人語りで稲葉のことを評した場面でのこと。
「”ビィズ”のボーカルとしての、自覚がすごいよね」
”ビィズ”って言った! アナとおんなじ「ビ」にアクセントだ! その後もまた、
「ビィズってジャンルの幅が」と、また「ビ」にアクセントが。アレ? もしかして、こっちのほうが正しいの?
途端に自分や周囲は、もしかして、20年にわたって間違え続けてきたのではないかと、砂上の楼閣が崩れるような気分に。じゃあ、稲葉はどうなんだ、稲葉が平板に言ってるんじゃないかと、少しすがる気持ちに。
しかし番組クライマックス、稲葉に投げかけられた、「アーティストなのかミュージシャンなのか」という質問に対し、どちらでもないと答えたうえで放った、キメの一言。
「ビィズのスゥインガーですね」
稲葉も「ビィズ」だった。
なぜ「ビ」にアクセントを置いた発音を採用したのか。NHKにたずねてみたところ、
「ご本人たちも、ファンも、関係者も、みんな『ビィズ』と(「ビ」にアクセントを置いて)よんでいます」
結局、平板な発音の「ビーズ」は、全否定されてしまった。
この件に関しては、実は過去に「Mステ」にB’zが出演した際、「”ビィズ”が正しいんです」と、「ビ」にアクセントを置くと、明言し、タモリも驚いたことがあった。
それでも世間の多くは平坦な発音をしているはずだと思っているが、大勢に浸透しているほうではなく、「正しい」ほうを選ぶというのが、さすがNHKといったところなのだろうか。
ではなぜ、平板な発音が定着しているのか。この件について、放送文化研究所にたずねてみたところ、「番組内での発音については、責任者が決めている」という前提のもと、こんなことを教えてくれた。
「ギター、ドラマ、映画、ディレクター。こういった言葉は、かつては頭を高くした発音がされていたと思うのですが、今は平たく言うほうが主流ですね。日本語の習性として、言葉が出来て、馴染みが薄いときには頭に頭にアクセントを置く、そしてその言葉が口をついて出る回数が増えるにつれ、どんどん後ろに移動して、落ち着いていくというものがあります」
そんなわけで、「ビーズ」と平べったい発音になるのは、自然の流れなのではという見解をもらった。正しい発音を知らない、「濃いファン」ではない自分含む世間一般が平べったく発音するのは、それだけB’zが世の中に浸透した存在だということか。
なんにしても、タイミング的にもB’zのベスト盤に合わせたような特集番組を組み、NHKとB’zとの距離はずいぶん縮まった。
待望の紅白出演、あるのか。そのときも、やっぱり”正しい”発音で。
(サイゾー公式携帯サイト「サイゾー裏チャンネル」より)
BOΦWYも本人たちは「ボゥイ(↓)」と呼んでました。
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