1席1万2000円!『高円寺阿波おどり』の観覧席はナゼ高い!?
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1席1万2000円。今夏のサザンオールスターズのコンサートのチケット(8500円)よりも高いこのシートの値段、実は8月23・24日に行われた高円寺の阿波おどりの桟敷席のもの。高円寺阿波おどりは毎年8月の最終土日に行われ、今年で52回目を迎えたが、この桟敷席をめぐって、ある実業家から憤りの声が寄せられた。
「ある国の大使館関係者が阿波おどりを見たいというので、杉並区に桟敷席を用意してもらった。すると主催するNPO法人から直前に1席1万2000円×人数分の高額請求書が送られてきた。公道を利用した催しでNPOとして優遇を受け、区からも支援金を得ているのにどういうことか」
確かに、道ばたにパイプで組み上げただけの席に1万2000円は高い。基本的には無料で観覧できる、市民のためのイベントのはずである。そのため、ネットなど一部では、主催者はNPOなのに儲け主義に走っているのではないかとの声も出ている。ちなみに本場・徳島の阿波おどりの桟敷席はS席で2000円。主催する東京高円寺阿波おどり振興協会に聞いた。
「正確には座席を販売しているわけではない。月1000円×12カ月分の会費(一括払いのみ)を納めた賛助会員や1口5000円の協賛者に、お礼として桟敷席を用意しているんです。そのほか、地元企業や商店からの協賛金や区からの支援金が収入の中心ですが、阿波おどりの運営はここ数年は毎年赤字。儲けなんてとんでもない。請求書を送った件は、伝達ミスからの手違いだと思います」
確かに、自治体に提出している収支計算書では、赤字分を借り入れで補填している。同協会関係者は「その運営の苦しさもあって、あわよくばお金をもらいたいと、招待すべき客にも請求書を送ってしまったのかも」と協会をかばうが、高額な会費が影響してか、毎年100万人以上訪れる大イベントなのに、賛助会員は350人ほどしかいないという。ちなみに今年は大雨に見舞われた。それでも強行実施されたが、中止になっていたとしても、賛助金は戻ってこないそうだ。
(編集部/「サイゾー」10月号より)
高いお金を払って見るくらいなら家で踊るよ。
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