日本が欲しがる新戦闘機 買えるか否かはオバマ次第!?
#防衛省 #自衛隊
ているのは米軍のみ。
日本の現主力戦闘機であるF15を遥かに凌ぐ空戦性能、レーダーに映りにくいステルス性能を備えている米空軍の新主力戦闘機F22ラプター。ハイテクの塊である同機は、完成時から、米議会が技術流出を恐れて、輸出を禁止している。
にもかかわらず日本の防衛省はF22にご執心、本年度中に導入を決定する路線が敷かれ、次期主力戦闘機の”本命”として見られていた。米政府に対し同機に関する情報提供を求め、輸出を可能にするべく、たびたび働きかけてきたのだ。
だが、米国の態度は変わらず、8月28日に防衛省はFX(Fighter-X=新戦闘機)選定を白紙に戻した。当面は現用のF15の電子装備をバージョンアップして凌ぎ、FXは2010年以降に改めて検討すると発表したのだ。
「防衛省はF22を諦めきれず、FX導入計画を変更までしました。その背景には大統領選の結果次第で、今後は米国の態度が変わる可能性があるからです」(軍事アナリスト)
米大統領選は、現時点においては、オバマ勝利の方向に傾きかけている。オバマは経済再建を第一に掲げているため、貿易赤字を解消すべく、F22の輸出を認める可能性がある。1機の価格も非常に高額なため、買おうという国は、今のところ日本ぐらいしか見当たらない。そのため、生産しているロッキード・マーチン社は、対日輸出に大きな期待をかけており、輸出を解禁するよう米議会に盛んなロビー活動を行っているという。
「防衛省が決定を先送りにしたのは、オバマの対日政策がいまだ不透明だからです。今後、それが明らかになれば、再び米国に強く働きかけることになるでしょう」(前同)
近年、防衛問題をめぐり、自主自立、核武装など威勢のいい論調が目立つが、主力戦闘機も結局、米国にお願いせねばならないのが、いつまでたっても変わらない日本の現実なのだ。
(賀谷徹/「サイゾー」10月号より)
マニアならずとも。
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