「客もドラマに参加したい!」兄弟カフェ”2.5次元萌え”の世界
#萌え #サブカルチャー
巷のコンセプトカフェは、ご存知メイドカフェに始まり、今ではツンデレカフェや男装カフェ、はたまた執事やメガネ男子、男子校などなど様々あるが、ついには「兄弟カフェ」なるものまで登場した。
場所は池袋、腐女子たちが集う通称『乙女ロード』の程近く。14人兄弟という設定の男子従業員たちが出迎えてくれる。兄が呼び捨てで弟を、弟は兄を「お兄ちゃん」「アニキ」と呼ぶ姿は、まるで本当の兄弟のよう。また各兄弟には、サラリーマンや大学生、Aボーイから売れないジャズミュージシャンなどなど細かなキャラ付けがなされており、今年8月のオープン以来、そのアットホームな雰囲気と”萌え”を求めて訪れる客は後を絶たない。
オーナーの柏木さんは、店を始めたきっかけをこう話す。
「元々は私自身がコンセプトカフェ好きで、結構通っていたんですけど、今あるコンセプトカフェっていうのはギムナジウムとか執事とか高級志向なのが多いんです。予約が必要ですし、時間もキッチリ決まっています。私みたいな庶民は女性向けコンセプトカフェにも、もう少し庶民的な色があってもいいのかなって思っていました。執事喫茶に行く人は、自分がお嬢様扱いされることや、執事を見て楽しむのだと思うのですが、うちの場合は兄弟同士のコミュニケーションをすぐそばで見られる、観劇している気分での”萌え”というのが大きなポイントです。また、直接兄弟に話しかけることで、兄弟間の人間関係が分かってきたりする。それもお客様の楽しみの一つだと思います」
まるで漫画やアニメの世界で繰り広げられているような、明るく元気な男の子兄弟のやりとりを観て楽しむ。そして、ときにはその物語に参加することすらできるというわけである。
さらには店に通ってポイントをためると、最終的には兄弟の一員になり、「お姉ちゃん」と呼ばれたり、下の名前で呼び捨てで呼んでもらえたり。これは、まるで客自身がゲームのプレーヤーになってレベルを上げていく感覚に近い。
これが、コンセプトカフェが「2.5次元」という呼ばれ方をされる理由でもある。
「『2.5次元』なんて言いますけど、簡単にいってしまえば上質なコスプレという感じです。可愛い男の子たちが、コスプレ姿で接客や給仕などを頑張っている。すると、そこに物語が生まれていくんです。女性はそんな世界観や物語に萌える部分が大きいと思います」(同上)
常連さんに話を聞くと、まずは14人の兄弟全員と会う、コンプリートすることだけでも楽しかったという。そして、兄弟の誰と誰が仲良しで、誰と誰はライバル意識があるなど、細かいキャラが分かってくると、さらに彼ら兄弟の世界に引き込まれていったという。
この兄弟たちに今後、どのようなドラマが生まれるのか。気になった人は、ぜひ足を運んでもらいたい。
(文/テルイコウスケ)
●ブラザーズカフェ・パインツリー
〒170-0013 東京都豊島区東池袋3-9-9明昌KSビル3階
http://cafe-pinetree.com/
神戸で本格的な料理修行を積んだという”長男”の自家製ケーキも自慢です。
絵を描かない人にも売れてるとか。
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