【北京五輪】突然のテロ騒ぎ……警備体制は本当に大丈夫!?
#北京五輪
サッカー女子日本代表、なでしこジャパンの取材のため秦皇島へやって来たら、いきなりのテロ騒ぎ。どうやら、近くの工場に爆弾が仕掛けられ、作業員2名が負傷したという噂が流れているではないか。
ただ、街の雰囲気に変化は見られない。事件は近くで起きたというものの、どこか拍子抜けしてしまった。本当に事は起きたのだろうか? そういえば、秦皇島には五輪前にも「爆弾テロ予告」があったというが……。
昨晩は、女子サッカー日本代表が地元・中国とベスト4をかけて対戦する大事な一戦があった。ひょっとすると、日本をびびらせる単なるガセネタだったのだろうか。すでに、筆者は少しばかりびびってしまっている。不特定の人が乗合わせるバスを避け、より安全なタクシーを選ぶようになった。
さて、それにしても大会前にはやれサイバーテロだの、やれ○○テロだの、いろいろいと世間を賑わしていた五輪だが、大会の約半分を終えたこれまでは“とりあえず”無事に来ているといってもいいだろう。
“とりあえず”というのは、表向きはという意味を込めて。地元でよくよく取材を続ければ、報道されずに、お蔵入りとなった事件も相当数あるようだ。小さな事件はあちこちで発生しているものの、五輪の続行が危ぶまれるような一大事には至っていない。まあ、そんな感じである。
「中国政府は、安全検査の徹底とテロ撲滅を掲げ、過剰とも思われる警備態勢を強いている」なんて風に、日本でも報道されているかもしれない。だが、一見厳重に思われる警備態勢もどこか不備があるように思えて仕方がないのだ。
同行のWカメラマンは、メディアセンターにこっそり煙草用のライターを持ち込もうとしたところ、10名ほどの係員に取り押さえられたと聞いた。筆者自身も空腹時の非常食として手にしていたパンとチョコを、入場ゲートの荷物検査で没収されたことが一度あった。
い。女性スタッフの多さも特徴だ。
確かに、五輪会場では入場の際に2度ほどの警備が行なわれている。ただ、その警備に当たっているのは総じてボランティアやアルバイトスタッフ(女性も多い)などで、どう見ても学生っぽい若者ばかりなのだ。
もちろん、偽造チケットなどでの入場は不可能だが、場所によってはカバンを開けるものの、カバンの奥まではよく確認しないという、何とも中途半端なセキュリティが行なわれていたりする。マッチやライターだって、うまく荷物の奥の方に忍ばせておけば、お咎めなし。これで大丈夫なのか北京五輪。“とりあえず”は、どこまで続くのだろうか。
(取材・文/栗原正夫)
屋外での急なボディチェックに。
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